【季節の手仕事「はるか」】もっと知りたい!可愛い名前の柑橘系品種「はるか」で作る優しい味のジャム

 1月にしたい手仕事

「はるか」は柑橘系の品種の1つです。日向夏(ひゅうがなつ・別名ニューサマーオレンジ)の自然交雑実生から発見されたものです。果皮はレモン色ですが、果実はレモンのような酸味は全くなく、とても爽やかで上品な優しい甘さです。そのままむいて食べても美味しい品種です。




「はるか」の手仕事

柑橘類の手仕事といえば、ジャム作りです。

柑橘類は、ジャムにすることでとても食べやすくなります。

「はるか」の優しい味が、ジャムにすることで、さらに優しい味になります。他のどのジャムにもないような優しい甘さを味わってみてください。

【季節の手仕事】はるかの簡単レシピ はるかのジャム

自然の甘さとシークァーサーのような爽やかさの「はるか」で作るジャムは、誰が食べても「優しい味」と言います。とにかく自然の甘さと爽やかさを損なわないように作るレシピになっています。

《 材料 》

はるか 1㎏ そのままの重さです 1個約150ℊくらいです

氷砂糖 300ℊ

水 適量

《 作り方 》

①はるかをしっかり洗います。

はるか半分

②写真は、半分に切ってしまいましたが、半分には切らず、ヘタ部分とお尻部分を落とし、わたをあまりつけないように果皮を薄く、幅2㎝くらいになるように包丁でむいていきます。

③むいた果皮は、限りなく細切りにして、鍋に入れていきましょう。

➃果実は、薄皮を手でむきます。薄皮が薄くてむきにくいのですが、果実は粒までしっかりしているので、底部分のわたと共にむいてしまいます。その時、種はボウルに入れて、果実とは別に分けていきましょう。種が少なく、貴重ですので、必ず全部とっておきましょう。薄皮は捨ててしまいます。

⑤鍋に、③の細く切った果皮を入れその果皮が被るくらいのお水を入れて、火にかけます。沸騰してから3分茹でたら、お湯を流し、果皮をザルに入れます。この茹でこぼしを3回繰り返します。

⑥その間に、種をお茶パックに入れておきます。種はとろみ成分があるので、ジャムを作るのには、重要な役割をします。ひと手間かかりますが、これをするようにしましょう。

はるか種

⑦茹でこぼしが3回終わったら、鍋に果皮と果実、果汁を入れ、水を調節して入れます。水は、果皮がかぶり、ひたひたになるくらいを入れてください。果実があって水の量がわかりにくいのですが、水の入れ過ぎには注意しましょう。水の量が決まりましたら、種の入ったお茶パックを入れ、火にかけます。

はるか煮込み

⑧アクを取りながら強火で10分煮たら、種の入ったお茶パックを取り出します。その後、氷砂糖を入れ、中火にして、水分が減り照りが出てきたら、完成です。時間にして約20分くらいです。水分が減ると焦げやすくなりますので、注意してください。水分は多少残っても大丈夫です。冷めるととろみがつきジャムらしくなります。

はるかジャム
2023年1月18日

《応用編》はるかのジャムで作る簡単レシピ はるかのパウンドケーキ

はるかパウンドケーキ

はるかで作ったジャムを使った、はるかの優しい香りがする、しっとりとしたパウンドケーキです。

《 材料 》

パウンドケーキの型は、大型サイズを使用

無縁バター 100g

砂糖 150g

卵 4個

薄力粉 200g

ベーキングパウダー 小さじ1

はるかのジャム 250g

《 作り方 》

①バターと砂糖をボウルに入れ、クリーム状になるまで混ぜます。

②卵を卵黄と卵白に分け、①に卵黄を入れ混ぜます。

③薄力粉とベーキングパウダーをふるいにかけながら、②に入れ、混ぜます。

➃はるかのジャムを加えます。

⑤卵白を泡立て気で泡立てます。

⑥卵白を➃に入れサックリと混ぜ、クッキングペーパーを敷いた型に流し入れます。

⑦170℃のオーブンで50分焼きます。

外はサクサク、中はしっとり、ほんわりはるかの香りがする、優しい味のはるかのパウンドケーキです。




もっと知りたい「はるか」について

はるか5個
2023年1月23日

はるかの旬

 2月。

はるかの産地

主な産地は、広島県、愛媛県、長崎県です。静岡県内では、島田市、富士市、沼津市西浦で作られている方がいらっしゃるようです。ちなみに、この「はるか」の親である「ニューサマーオレンジ」といえば、静岡県の東伊豆の名産でもあります。ニューサマーオレンジの旬は、4月~6月です。伊豆にはニューサマーオレンジのお土産品がたくさんあります。

はるかの歴史

「はるか」は、新しい品種とはいえ、1980年頃福岡県の糸島で農家が発見し、育成。品種登録をされたのが、平成8年(1996年)。これでも柑橘類の中では、新しい品種になるそうです。確かにあまり見かけない品種ではあります。

はるかの交配

「はるか」は、江戸時代に発見された日向夏(ひゅうがなつ・別名ニューサマーオレンジ)と夏みかんの自然交雑実生から発見されたものです。

はるかの特徴

果皮はレモンと同じレモン色ですが、果実はレモンのような酸味は全くなく、とても爽やかで上品な甘さです。粒もしっかりしています。ミカンのように普通にむいて食べても、全く問題なく美味しいです。ただ果皮はミカンのように薄くないので、綺麗にむけず、ぽろぽろとしてしまいます。

はるかの選び方

果皮にツヤがあり、みずみずしさを感じるものがおすすめです。しなびたものは、避けましょう。重さは、果汁を多く含んでいるので、もちろん重い方がおすすめです。

はるかのおすすめの逸品

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明日はどんな手仕事する?

「はるか」は、粒がとてもしっかりしているので、マーマレードを作る時のように、薄皮をしっかりむいて、薄皮と果実と種を分ける方法がおすすめです。柚子は、果実が少なく、果皮ごと搾って作ります。同じジャムを作るのにも、その品種の特徴を知って作り分けるのが、美味しく作ることができるコツになります。

「はるか」も果皮を3回の茹でこぼしをすることで、まったく苦味もありませんでした。手間を掛けることにはなりますが、この作業は絶対にしておきたいところです。

ジャムの出来上がりも、レモンの色のように、レモン色のまま仕上がりました。砂糖を入れてからの煮詰め方を注意しないと、飴色に近い黄色になってしまいますので注意してください。

「はるか」のジャムは、自然の甘さと爽やかさで本当に優しい味です。生で食べても美味しいですが、ジャムにすると食べ方が広がります。ぜひ、試してみてください。このようなジャムは本当に食べたことがない優しい味です。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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