栗は、秋を象徴する食べ物の1つです。モンブランや甘栗など、加工されてあるものが好きな方は非常に多いかと思います。しかし、栗から処理して作るとなると、「面倒」「手間がかかる」「大変」などなぜか嫌われ者になってしまいます。
そんなに大変なこともないですし、採れ立てはホクホクして甘くてとても美味しいです。渋皮煮などしたら、なんと贅沢なことだろうと思います。
なかなか壁が高く、自分でやってみようと思えないかもしれませんが、簡単だということがわかれば、絶対にやってみたくなるはずです。秋の手仕事の1つ、栗料理に挑戦してみましょう。
栗を美味しく食べることができるための収穫方法
「桃栗三年、柿八年、鶴は千年、亀万年~」ということわざがあります。栗の木を植えたら、3年経たないと実がならない、実を結ばないという長い年月をかけることが必要だということの例えです。逆に言えば、栗は3年で実がなるようになるということです。3年なら、待てそうですよね。今から植えて育ててもよいかもしれません。そしたら、毎年、栗の手仕事も大量にできるということです。
栗の収穫時期
栗は、6月に花が咲きます。
8月には、もう若いイガがついています。
毎年、気候により、収穫時期は前後します。9月に入ったら、栗の木のチェックをしてみましょう。
イガが開き始める頃が、栗が美味しいタイミングです。無理に落とすことなく、無理にイガを開くことなく、自然に開いているものが採り時です。
時期としたら、9月中旬から10月中旬くらいまでです。
どうしても、栗の収穫時期は、台風などが多い時期になります。風で落ちてしまうこともあるでしょう。雨や風がひどかった後は、落ちていないかこまめにチェックするようにしましょう。
栗の収穫方法
栗の収穫に準備するもの
バケツ
トング あれば長いもの。なければ、短いものでも大丈夫です。
虫よけスプレー
栗の収穫の際の服装
虫や蜂がいますので、長袖、長ズボン、長靴、帽子、手のひらの面にゴムがついている手袋(なければ軍手でも構いませんが、痛いです)を用意しましょう。
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収穫の時間帯
陽が出てくると暑いので、時間帯は朝から午前中がおすすめです。
写真ぐらい開いていると、手でも簡単に採ることができます。
落ちているもので、イガが少ししか開いていなかったり、全く開いていないものは、長靴を履いた両足を使ってトングで採ります。
また、イガの殻だけがある場合は、栗が上から落ちてしまっている可能性がありますので、足元を探してみてください。意外と落ちています。
木についていて、イガが開いている場合には、木を揺すって落としたいところですが、蜂などがいる可能性がありますので、触って簡単に落ちるようであれば、人がいないことを確認して落としましょう。人の頭にイガが落ちると痛いので、気を付けましょう。
いろんなところに落ちて隠れています。
これはまだまだです。大きくても、そのままにしておきましょう。
落ちてしまっているイガでも、写真ぐらいのまだ薄い緑っぽいものは、足で割っても開きません。開けても実が小さいです。諦めましょう。
栗の賞味期限
栗には、賞味期限などないと思われがちですが、やはり収穫してすぐの採り立てがホクホクして一番美味しいです。日が経つにつれ、鮮度は落ちます。
収穫したその日のうち、もしくは、渋皮煮などをする際の鬼皮を水につけることを考えると遅くとも翌日までには、下処理はします。これが美味しい栗メニューを作るコツです。
栗は、鬼皮がついているから乾燥しないなどと思いがちですが、逆で、イガにくるまれて湿度を保たれていたのが、外にでることで、乾燥されてしまいます。それによって、中の実も乾燥してきてしまいますので、収穫したら、すぐに処理をするようにしましょう。
ちなみに、本当に新鮮なも栗は、栗の下の部分(お尻の部分)が白いものが、イガからはがれたばかりということで新鮮です。普段普通に見る黒っぽいものは、イガから離れて時間が経っているということになります。
また、新鮮な栗は、鬼皮に光沢があります。
味付けなど調理をして、密封容器などに入れておけば、それぞれ日持ちもしますので、まずは、下処理と調理をしておくようにしましょう。
栗の保存方法
鮮度など関係なさそうに見える栗ですが、乾燥は大敵です。やはり新鮮なうちの方が、出来上がりの味が違います。すぐに下処理ができないのであれば、下記のように保存してなるべく早めに下処理しましょう。
鬼皮・薄皮つき(イガだけを取ったの状態)の場合
湿らせた新聞紙やペーパータオルに包み、保存袋に入れて冷蔵庫のチルド室に保管するのがおすすめです。これで2~3日は大丈夫です。逆にカビることもありますので、早めに処理しましょう。
また、多少風味は落ちますが、そのまま冷凍保存も可能です。
お正月の栗きんとん用に500ℊ程冷凍しておくのがおすすめです。
解凍する際には、冷凍庫から出してきて、鬼皮に熱湯をかけるだけです。鬼皮がむきやすくなりますのでむいて、凍ったまま薄皮までむいてしまいましょう。中まで解凍してしまうと薄皮がむけにくくなり、実がほぐれてしまいます。皮がむけたら、水に1時間ほどさらし、アクを抜きましょう。そこから普通に調理してください。
これで、お正月に自分で作った栗きんとんを食べることができます。
鬼皮も薄皮もむいてある状態の場合
そのまま冷凍可能です。生栗も茹で栗も冷凍は可能です。
鬼皮・薄皮がついたまま冷凍するよりも、鬼皮・薄皮までむいてから冷凍保存した方が、解凍してからの処理が上手にできます。
解凍する際には、自然解凍はせず、凍ったまま沸騰したお湯の中に一気に入れて調理しましょう。
栗の水選果
栗は、見た目が綺麗であっても、虫食いがあったりすることがあります。目で見て明らかに穴が開いていたり、割れているものは捨ててしまいましょう。
目で見て綺麗でも、中がタメになっているかを判断する方法として、水選果があります。栗を水で洗う際に、溜めたお水の中に入れておくと、新鮮な栗は沈みます。浮いてきた栗は、虫食いであったり、腐っていたりします。必ず浮かべてチェックしましょう。私は、必ず一晩水につけて、水選果をしながら、鬼皮を柔らかくしてむきやすくするようにしています。
栗の下処理方法
栗の下処理方法は、メニューにより違いますが、何より大変なのは、鬼皮と薄皮をむく作業でしょう。ただ、思っているより大変ではなく、やり方のコツさえわかればスムーズに作業できます。
例えば、渋皮煮は、栗のレシピの記事に詳しく書きますが、鬼皮の平面の方をL字にむくだけで、簡単にむくことができます。鬼皮と薄皮を両方むく処理の場合でも、お尻の部分を落としてから下から上にむけば、綺麗に簡単にむけます。最初のうちは、包丁を持つ逆の手に軍手をして作業すれば、安心です。慣れてきたら素手でも問題なくできます。
包丁でむくのが苦手な方には、「栗むき機」もあります。身近ですと100円ショップで販売しているようですが、ある程度しっかりしているものの方が、むきやすく、壊れないようです。お道具だけは、質の良いものを揃えた方が、逆に安上がりかもしれませんね。
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むくことばかりが大変かと思いがちですが、むく前にお水につけておけば、力もいらずに楽にむけます。短時間よりは、じっくり時間をかけて水につけておくと、柔らかくむきやすくなります。
時間をかけるところはかける、時短できるところは時短する。これをすると栗にも負担がなくなり、美味しく仕上がってくれます。
明日どんな手仕事する?
栗は、下処理が大変というイメージがありますが、栗農家さんの情報として、鬼皮をむく機械、鬼皮に切れ目を入れてむきやすくする機械、焼き栗を焼く機械、栗を乾燥させる機械などがあるそうです。
流石に、農家さんも手作業では、時間がかかってしまいますものね。
もっといろいろな機械が開発されるといいですね。
私は、ぼちぼち自分でむきます。それが栗仕事の楽しみなのです。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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