ここではお花の本には載っていない、花桃を綺麗に飾るためや花、花桃の下処理の方法や花桃の扱い方やいけ方・飾り方のコツなどの情報をお伝えしていきます。
花桃のいけ方・飾り方のコツ
花桃の飾り方の注意点
花桃は、天に向かって伸びる枝に花がつきますので、枝も長く使うのがおすすめです。また、お花が枝から取れやすいため、むやみに触らない方が良いでしょう。
花桃のお生花(いけばなのいけ方)
花桃は、女性らしさ、柔らかさを表現します。
太くて固い印象の枝ではありますが、枝先に樹液が出て、そこで伸びが止まります。止まると芽が出て伸び、伸びたらまた芽が出る。出ている枝から弧を描くようにまろやかに丸く出た枝を活かしていけます。これを「送り枝」と言います。花桃のお生花には、この「送り枝」を遣うと、花桃らしさが際立つとされています。
また、足元は出を高くし、体のあしらいに開花をいけると、枝の丸みが強調され、より美しいとされています。
春に咲く枝もののお花の多くは、暖かい里から山の上に向かって咲いていくことから、いける際にも、下段に開花を用い、先(上)になるにつれ、蕾となるようにいけると自然らしさが見えます。
枝は、陰陽がはっきりしており、陽光を多く受けている方は赤みを帯びており、光を浴びていない方は青み(緑色)がかっています。いける際には、この陰陽を見定めることが重要となります。自然の姿に反していると、不自然に見えるので注意が必要です。
花桃のおすすめの花器
枝を切ったすぐのところから花が付く花桃は、花を無駄にしないためにも、このようなシンプルなガラス花器に飾ってあげると綺麗です。お水は、5センチ程入れて、その水の中に花がないよう、枝の切り口から5センチのところには、花がつかないようにして飾りましょう。
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もっと知りたい「花桃」について
それでは、花桃をいけるコツがわかったところで、花桃のことをもっと好きになって、もっと上手にいけられるようになりましょう。
花桃の英名
Peach tree
花桃の原産
中国。
花桃の科属
バラ科サクラ属。
花桃の歴史
『古事記』『日本書紀』にも名があることから、それ以前の縄文時代の頃に渡来したと思われます。
よく桃の木は、霊力があると言われますが、『万葉集』(7~8世紀後半に編纂。奈良時代末期)が書かれた頃から言われていることになります。
その『万葉集』には、桃に関する歌が6首、うち桃の花は3首詠まれています。
花桃の名前の由来
花桃の実が赤いことから「燃実(もえみ)」が変化して「もも」になったとされます。
また、漢字の「桃」の「兆」は、「妊娠の兆し」を意味しており、桃が「女性」や「ひなまつり」の象徴となった理由のようです。
花桃の幹
花桃の幹は比較的肌がツルツルしていることが多いが、幹には横にシワなどが入ることもあります。
花梅の枝
通常の花桃は、枝は天に向かって伸びます。
枝垂れの花桃もあります。
花桃の葉
楕円形をしています。葉を折ると甘い香りがします。
花桃の開花時期
3月から5月。
花桃の花びら
花びらの先が尖っているのが特徴です。一重咲き、八重咲きがあります。
桃の一重咲き。珍しいです。
ごく一般的な八重咲きです。
花桃の花の色
花桃の花の色は、ピンク、濃いピンク、赤、白、まだら模様などがあります。
枝垂れの花桃の並木道。いろんな色の花桃がありました。
花桃の香り
甘い香りがします。
花桃の実がなる時期
花桃には、花の後に実がなりますが、食用の桃とは別のものになります。
また、最近では、花桃から食用の桃ができる園芸品種も開発されています。わかりにくくなりますが、ご注意ください。
杏の実ともよく似ています。
花桃の品種
現在では、園芸品種が増えており、花桃に見えない品種もたくさんあります。
キクモモ 菊桃
菊桃は、花びらが細長い八重咲きの品種です。花びらが菊のようなので、この名がついたとされます。
花桃の季語
春になります。
花桃の花言葉
「チャーミング」
「私はあなたの虜です」
花桃とひなまつり
花桃は、3月3日の上巳の節句(ひなまつり)の象徴のお花です。
ひなまつりの頃に花桃が咲くことから、「桃の節句」とも言われています。
旧暦の3月3日に、お酒に桃の花を浮かべた言い伝えや、曲水の宴が催されたという記録が残されています。
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明日どんな手仕事する?
毎年、ひな人形をしつらえるのですが、今は飾らないお宅が多いのか、見ていただいてびっくりされることが多いことが、残念になります。
暦や行事は、行事食のような食べ物だけという方が多いのでしょうか。
せめて、花桃を飾るだけでも、ひなまつりの気分が味わえるのではないかと思います。
ぜひ、可愛い花桃を飾ってみてください。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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