【季節の指標 雑節「冬土用」】冬土用にすること!しないこと! 期間:2026年1月17日~2月3日

 1月にしたい手仕事

「土用ってなに???」

そんな方も『「土用の丑の日」にうなぎを食べること』はご存じかもしれません。

「土用の丑の日」は、夏の土用の期間にある丑の日のことです。夏の土用の丑の日に黒いものを食べると栄養補給ができて良いということで、「土用の丑の日」にうなぎを食べます。

それぞれの季節の土用により、食べた方が良いものがそれぞれ違います。

今回は「冬土用」について詳しく説明していきます。




「土用」とは

「土用」とは、二十四節気と同様に、季節の節目を表す言葉で、農業や生活の目安として定められた「雑節」の一つです。季節の手仕事をする上では重要で、頭に入れておいた方が良いことです。

年に4回ある季節の変わり目の立春、立夏、立秋、立冬の前18日間のことをいいます。毎年日にちは前後しますので、気をつけるようにしてください。

2026年の立春が2月4日(水)なので、前日の2月3日(火)の節分までが土用期間となり、遡ること18日前の1月17日(土)が冬土用の入りとなります。

それぞれ立夏の前が「春土用」、立秋の前が「夏土用」、立冬の前が「秋土用」、立春の前が「冬土用」になります。それぞれについては、下記にありますのでご覧ください。

立夏の前の「春土用」についてはこちら ↓↓↓

【季節の指標 雑節「春土用」】春土用にすること!しないこと! 期間:2025年4月17日~5月4日
春土用は、土いじりや草刈りをしない、新しいことを始めることをしない、場所の移動をしないなどがあります。また、季節の変わり目で体調を崩さないように、いか、いんげん豆など「い」のつくもの、白飯、豆腐などの「白」い色のものを食べる風習を紹介。

立秋の前の「夏土用」についてはこちら ↓↓↓

【季節の指標 雑節「夏土用」】夏土用にすること!しないこと! 期間:2025年7月19日~8月6日
夏土用は、土いじりや草刈りをしない、新しいことを始めることをしない、場所の移動をしないなどがあります。また、季節の変わり目で体調を崩さないように、うなぎやうりなど「う」のつくもの、なすやごぼうなどの「黒」い色のものを食べる風習を紹介。

立冬の前の「秋土用」についてはこちら ↓↓↓

【季節の指標 雑節「秋土用」】秋土用にすること!しないこと!期間:2025年10月20日~11月6日
秋土用は、土いじりや草刈りをしない、新しいことを始めることをしない、場所の移動をしないなどがあります。また、季節の変わり目で体調を崩さないように、大根や大豆など「た」のつくもの、鯖やブルーチーズなどの「青」い色のものを食べる風習を紹介。

「土用」の間にしてはいけないこと

「土用」の間は、土公神(どこうじん)という土の神様が、土の中にいるとされるため、やらない方がよいとされることがあります。

①土いじりや草刈りをしない。

②新しいことを始めることをしない。

③旅、移転、引越しなど、場所の移動をしない。

土に関することはしない、また、「土台」とも言いますので、土台を変えないという意味でも、新しいことに挑戦しない、動かないなど、あまりポジティブになる期間ではないような感じがします。どちらかというとネガティブに過ごす期間のような感じがしますが、決してそのようなことではありません。

土いじりをしてはいけないのであれば家の中のことをしたり、新しいことを始めることをしないなら、今までやっていたことをアップデートするとか、移動をしないならWEBでできることをすればよいでしょう。土用だからといってネガティブにならず、考え方を変える良いチャンスと思えば良いのではないかと思います。

ただし、「土用」の間でも「間日(まび)」と言って、土公神が土の中からいなくなる日があり、この日は、上記のこともしていいよという日があります。

2025年冬土用(1月17日~2月2日)の「間日」は、1月21日、22日、24日、2月2日です。 この日は、土いじりをしても、新しいことを始めても、旅に出ても大丈夫ということです。

「冬土用」の間にすること

「土用」の間というのは、季節の変わり目となり、体調を崩しやすい、不調なことが起きやすいということなので、養生のために食べておいた方がよいというものがあります。

「夏土用の丑の日にうなぎを食べる」のがこれです。秋になる前で夏バテになりがちなので、栄養がつくものということになります。「夏土用」は、「丑の日」に「黒いもの」を食べると良いとされていますので、「うなぎ」を食べます。

では、冬土用には、何を食べたら良いのでしょうか。

冬土用は、「未(ひつじ)の日」に「ひ」のつくものや「赤」のものを食べると良いとされています。

この期間の「未の日」は、1月21日(水)、2月2日(月)です。

ちなみに、年4回の土用期間に食べるとよいとされるものとして、「土用餅(餡ころ餅)」、「土用しじみ」、「土用卵」などがあります。どれも栄養の補給ができるものになります。

こういった機会でないと、普段なかなか食べないものもあると思います。土用をきっかけに食べてみるのも良いかもしれません。しかし、冬土用は、食べたいものばかりで、迷います。それだけ、冬は栄養をため込まなければいけないということです。ダイエットなど気にせず、たくさん食べて栄養補給をしましょう。

「ひ」のつく食べ物を食べる

ひじき

ひじき20220122

ひじきといったら、ひじきの煮物でしょうか。ひじきの煮物をそのまま炊き込みご飯にすると、ひじきご飯にもなります。煮物が苦手でも、炊き込みご飯なら食べられる方、多いようです。ぜひ挑戦してみてください。

ひじきは、「寒ひじき」が1月が旬です。未の日に「ひ」のつくもので、「ひじき」を食べることは、理に叶っているのかもしれません。

ピーマン

ピーマンといったら、ピーマンの肉詰めや青椒肉絲などがあります。夏にはピーマンが採れて、さっと火を通して昆布和えなどよくしますが、この時期は炒めものでしょうか。

ひらめ 鮃

この時期、よく行くスーパーでひらめが売っていて、ひらめとよく目が合います。うつろな目がとても可愛いです。冬が旬のお魚なので、ちょうど食べたいです。

「赤」い色の食べ物を食べる

あかざかな 赤魚

皮が赤い魚です。粕漬けなどでよく食べられます。

あかみざかな 赤身魚

とても抽象的ではありますが、マグロやカツオです。

あかみにく 赤身肉

こちらの方が、もっと抽象的ではありますが、牛肉、豚肉、ラム肉ということでしょうか。ラム肉などは、なかなか食べる機会が少ないので、こんな時にチャンスがあってもいいかもしれません。

あずき 小豆

小豆といったら、厄除けの赤ですね。小豆は年明けが美味しい時期なので、たくさん食べましょう。

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いちご

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えび 海老

海老は比較的手軽に手に入りそうです。生でも、焼いても、茹でても、どんな調理法でも美味しい海老を食べてみてください。

かに

お正月の残りが冷凍庫に忘れられていませんか?まだあるようでしたら、ここで食べてしまいましょう。

きんめだい 金目鯛

伊豆は、金目鯛がよく獲れることで有名です。特に煮付けは大人気です。ちょうど、今が旬です。土用の未の日に、伊豆に金目鯛を食べにいらしてください。また、こちらからもお取り寄せができます。↓↓↓

さけ 鮭

一見赤っぽいように見える鮭ですが、実は白身魚になります。鮭は、今回の赤いものには入りません。




すいか

すいか20230724

残念ながら、この寒い時期にすいかはお見掛けしません。

せきはん 赤飯

お赤飯は、ささげで作ります。ささげは、小豆よりも少し黒い赤になります。

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とうがらし 唐辛子

寒い時期の唐辛子の入った料理は、何に入れても身体が温まります。

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トマト

トマトは今、種類が本当に多く、スーパーでも1コーナーできてしまうくらいの種類を扱っているところが多くなります。静岡県でも、伊豆の国市で甘いトマトを作っています。基本的にはトマトの旬は夏ですが、1年中美味しいトマトが出ています。

にんじん 人参

人参も今が旬です。甘くて味の濃い箱根西麓三島野菜の「三島人参」はおすすめです。↓↓↓

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パプリカ

赤いパプリカは、なぜか黄色のパプリカよりも甘く感じます。気のせいでしょうか。ピクルスにすれば、保存食になります。

ゆでだこ 茹蛸

茹蛸ならアヒージョでしょうか。寒い時期に熱々でいただきたいです。

りんご

りんごも種類が本当に多く、赤くないリンゴの種類もたくさんあります。りんごも今が旬です。美味しい時期にたくさん食べておきましょう。

2026年「冬土用」のスケジュール

いやいや、そういわれても、頭の中で整理できないよ…という方のために、冬土用のスケジュールを整理しました。

1月17日(土) 間日 普通に過ごしましょう

1月18日(日) 土用 

1月19日(月) 間日 普通に過ごしましょう

1月20日(火) 土用 

1月21日(水) 土用 「ひ」のつくものや「赤」いものを食べましょう

1月22日(木) 土用

1月23日(金) 土用

1月24日(土) 土用

1月25日(日) 土用

1月26日(月) 土用 

1月27日(火) 土用

1月28日(水) 間日 普通に過ごしましょう

1月29日(木) 間日 普通に過ごしましょう

1月30日(金) 土用

1月31日(土) 間日 普通に過ごしましょう

2月 1日(日) 土用

2月 2日(月) 土用 「ひ」のつくものや「赤」いものを食べましょう

2月 3日(火) 土用

冬土用の時期は、草が生えてくる時期でも育つ時期でもないので、草取りなどは土用が始まる前にしておけば、しなくても大丈夫です。気になるようでしたら、間日に行いましょう。ポジティブに考えれば、土用でも何も怖いことはありません。

明日はどんな手仕事する?

「土用」がくることを嫌がる方もいます。ただ、「土用」は昔からの季節の変化をつかむための目安に過ぎません。「季節の変わり目」には、よく体調を崩すと言われますよね。それです。しかも、近年、気候がかなり変化をしており、暦通りに季節は過ぎていかなくなっています。

とにかく、土用のことはあまり気にせず、旬の美味しいものをたくさん食べて、今の気候に合わせられるような身体作り、体力作りをしておくのがよいのでしょう。

最近は、季節の変わり目がわからなくなっておりますが、みなさまどうぞご自愛くださいませ。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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