清明とは
清明とは、清浄明潔の略。
清らかでいきいきと華やぐ春の様を表しています。
二十四節気(にじゅうしせっき)とは
二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽年を太陽の黄経に従って24等分して、季節の指標となるのに用いる語になります。中国より伝わったもので、その等分点を名付けているのが、この二十四節気です。
暦の上での四季は、これで分けられています。
二十四節気は、月の満ち欠けに応じて日にちが変わるため、節気の第1日目の日にちがその年により前後します。
1つの節気は、約15日間です。
清明の七十二候
七十二候(しちじゅうにこう)とは
七十二候(しちじゅうにこう)とは、中国で考案されたものを、江戸時代に日本に合わせて作り変えられたものです。旧暦で1年を72に分けた5日間または6日間を1候とし、その時候の天気や動物の生態の微妙な変化、花の咲く時期などをより具体的示したものです。季節の移り変わりと上手に付き合いながら暮らす様が、それぞれの言葉に著されています。
地球温暖化により、多少のずれは感じられることもありますが、ほぼその時期にその事が起きる七十二候は、季節を気が付かせてくれる「季節のお知らせ」とでもいうのでしょうか。
初候「玄鳥至(げんちょういたる)」4月4日~8日
つばめが暖かい南方から日本にやってくる頃のことをいいます。
次候「鴻雁北(こうがんきたす)」4月9日~13日
つばめと入れ替わりで、冬を日本で過ごしていた雁が北へ渡って行く頃のことをいいます。
末候「虹始見(にじはじめてあらわる)」4月14日~19日
雨の後に湿度が高くなり、虹が出始める頃のことをいいます。
虹は、日本では赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色を言い伝えられてきています。しかし、他の国は違います。アメリカとイギリスは6色、その他の国々では、2色から8色まで様々な捉えられ方をしています。日本は色の表現がとても豊かなので、日本らしい7色で誇りに思えます。
清明の頃のしつらえ「盆栽」
端午の節句のしつらえをする頃ではありますが、端午の節句のしつらえは、端午の節句の記事に書かせていただいております。
ここでは、季節に関係のない、「盆栽」についてを紹介させていただきます。
「盆栽」とは、花盆などの器物に草木を栽植して樹姿を整えて、盆中に景を表現するものをいいます。
床の間にしつらえるものとして、いけばなや盆栽があります。もちろん、床の間にしつらえるものですので、季節の木や花を飾ります。写真は、恥ずかしながら家にある皐月です。皐月は5月にお花が咲くから皐月というのでしょうが、今では年々気温が上昇していることもあり、皐月も清明の頃に咲きますので、この写真を使わせていただきました。
「盆栽」というと、おじいちゃんが庭で鋏を持ってどこを切ろうかずっと考えているイメージです。でもその気持ちがすごくよくわかって、間違って落としてしまうとその植木自体が終わってしまう可能性もあるということなのです。いけばなとは違い、他の枝を足すこともできませんし、伸びるのを待つしかないということになるのです。だからこそ、考えぬいて残していかす枝と落とす枝を決めなければならないのです。
うちにも、盆栽が昔はたくさんありましたが、今では数個残っているくらいで、手入れもされていないものばかりです。
盆栽の知識は全くないのですが、その血が流れているのか、やってみたいとは思っております。時間をかけて丹精を込めて育てていくものなので、少しずつ手をつけていきたい分野ではあります。
せめて二十四節気ごとに飾り替えられる盆栽を手入れしていけたら、素敵なことですね。
「盆栽」は自分で育てるものだと思っておりましたが、意外にも販売もしております。
「五葉松の盆栽」をこちらからお取り寄せができます。↓↓↓ 立派な松ですね。
清明の頃に旬を迎える食べ物 「たけのこ」
毎年、たけのこを掘りに行くのがとても楽しみです。
時季の初めは、地上にでてきていない、土の中にあるたけのこを見つけるのが、本当にわくわくします。地上に出ていないたけのこは、えぐみもなく、貴重なものだけあり、本当に美味しいです。
時季が進むと、地上には出てきてくれてわかりやすくなりますが、今度は掘るのに力が必要です。
どちらも大変ですが、掘った後の下処理やアク抜きもまた、楽しみのひとつです。
「たけのこ」については、それぞれこちらをご覧ください。
◆「たけのこ①たけのこまとめ」の記事はこちら↓↓↓
◆「たけのこ②たけのこの収穫方法」の記事はこちら↓↓↓
◆「たけのこ③たけのこの下処理とアク抜き方法」の記事はこちら↓↓↓
◆「たけのこ➃たけのこレシピ」の記事はこちら ↓↓↓
◆「たけのこ⑤たけのこの種類」の記事はこちら↓↓↓
清明の頃に食べる和菓子「大福」
大福には、季節があまり関係ありません。
そこで大福のご紹介です。
大福は、和菓子の基本素材の代表「もち」と和菓子の中間素材の代表「餡」を組み合わせた和菓子界のサラブレットです。
種類も豊富です。もちの種類、餡の種類だけでも組み合わせたら数え切れない数になるのに、今では、いろんな種類の果物を中に取り入れた「フルーツ大福」や各種豆を使った「豆大福」などもあります。
大福の種類だけでも無限にあるということは、和菓子の世界は大変なことになりそうです。
それだけ、和菓子の人気が高まるのは、嬉しいことです。
「大福」についてはこちら ↓↓↓
清明の頃に咲くお花「連翹(れんぎょう)」
連翹(れんぎょう)は、黄色いお花が特徴です。種類によっては、葉と花が同時にでてくるものもありますが、写真は朝鮮連翹という種類で、花が終わってから葉が出てきます。
朝鮮連翹は、天に向かっても伸びるのですが、同時に垂れる性質もあります。
写真は、高さ2メートルほどある石垣の上から咲いて、そこから伸びた枝が垂れ下がっています。その枝に咲いた花は上を向いて咲いています。
ここは、連翹が横幅10メートルほど植えられており、それらがすべて垂れ下がって咲き、連翹のカーテンができます。連翹の枝の垂れ下がる本来の姿を見ることができます。
また、垂れ下がるだけでなく、地面につくと持ち上がって咲きます。地面についたところから、根もつきます。不思議なお花です。ここは下がアスファルトや川なので根はつきませんが、アスファルトについて枝が上を向き花が上を向く姿は、年によっては見ることができます。
ここは、満開の時に行くと圧巻です。
連翹は、家の垣根にされているお宅もあり、それらは天に向かって伸びるタイプで、開花と葉が同時の支那連翹となります。
「連翹」についてはこちら↓↓↓
明日はどんな手仕事する?
アメリカでは、こんなことわざがあります。
「April showers bring May flowers. 」
「4月の雨は、5月に綺麗な花を咲かせてくれる…」と。春の雨は、恵みの雨ということですね。春も暖かくなってくると、この言葉を思い出します。
たくさんのお花たちに出逢える時期です。
大好きな季節になりました。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
次の二十四節気「穀雨(こくう)」
次の二十四節気は「穀雨(こくう)」です。↓↓↓
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