啓蟄とは
啓蟄(けいちつ)とは
啓蟄とは、冬眠していた動物や虫たちが土の中から這い出てくる、動き出す時期ということです。
「啓」はひらく、「蟄」は虫の冬ごもりを示します。
立冬に松などに着けた「こも」を外すのも、「啓蟄」です。外した「こも」は、どのような虫が付着しているかを研究し、焼かれます。
二十四節気(にじゅうしせっき)とは
二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽年を太陽の黄経に従って24等分して、季節の指標となるのに用いる語になります。中国より伝わったもので、その等分点を名付けているのが、この二十四節気です。
暦の上での四季は、これで分けられています。
二十四節気は、月の満ち欠けに応じて日にちが変わるため、節気の第1日目の日にちがその年により前後します。
1つの節気は、約15日間です。
啓蟄の七十二候
七十二候(しちじゅうにこう)とは
七十二候(しちじゅうにこう)とは、元々中国で考案されたものを、江戸時代に日本に合わせて作り変えられたものです。旧暦で1年を72に分けた5日間または6日間を1候とし、その時候の天気や動植物の生態の微妙な変化を示したものです。季節と上手に付き合いながら暮らす様が、それぞれの言葉に著されています。
地球温暖化により、多少のずれは感じられることもありますが、ほぼその時期にその事が起きる七十二候は、季節を気が付かせてくれる「季節のお知らせ」とでもいうのでしょうか。
初候「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」3月5日~9日
土の中で冬籠りをしていた虫たちが、土から出て姿をみせる時期ということです。
春の光を浴びて、温かくなった土から這い出る様子を「戸を啓く」と表現しています。
次候「桃始笑(ももはじめてわらう)」3月10日~14日
固かった桃のつぼみが膨らみ、桃の花が咲き始める時期ということです。
桃の花が咲き始める姿を「笑う」と表現するところが、春らしくて微笑ましいですね。
末候「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」3月15日~19日
油菜や大根の葉につく青虫が、厳しい冬を越えて、ふ化して紋白蝶(もんしろちょう)に生まれ変わる時期ということです。紋白蝶とは、白い羽にある黒い斑点を紋に見立ててつけられた名前です。ひらひらと舞い始める蝶を、みんなが待ち望んでいます。
啓蟄の頃のしつらえ「春に衣替え」
啓蟄のころになると、コートを脱ぎ始める頃になります。
今でいう「衣替え」ですが、昔は「行李」に入れた着物の入れ替えを季節ごとにしていました。「行李」も見かけなくなりましたが、今では便利な衣装ケースもありますので、お洋服が虫に喰われることがなくなりました。良い世の中になりました。
コートや厚手のお洋服を片付けて、春らしいお洋服に衣替えをしましょう。
同時に、いらなくなったお洋服などを整理して、断捨離するのもおすすめです。
啓蟄の頃に旬を迎える食べ物「ふき」
蕗の薹をいただき、蕗の葉を塩漬けし、やっと本番の蕗が伸びてくる時期です。
啓蟄の頃の蕗は、柔らかくて筋もなくとても食べやすいです。
「蕗」のレシピなどは、こちら ↓↓↓
啓蟄の頃に食べる和菓子「甘納豆」
甘納豆に季節はあまり関係ありませんが、年明けのお豆が味が安定して美味しくなります。
甘納豆とは、小豆、ささげ、えんどう豆、空豆、いんげん豆、花豆、黒豆、うずら豆、金時豆、栗、さつまいもなどを砂糖と共に甘く煮詰め、砂糖をまぶしてから乾燥させたものを言います。
いろんなお豆を一度に楽しむことができるのも甘納豆の魅力です。
また、甘納豆はお豆だけではなく、さつまいもや栗などからも作られます。
さつまいもで作る甘納豆「芋納豆」は、自分でも簡単に作ることができます。
「芋納豆」のレシピはこちら ↓↓↓
お豆もさつまいもも、身体に良いものですので、ちょこっと甘いものを食べたい時には、罪悪感がなくておすすめです。
栗の「甘納豆」を、こちらからお取り寄せができます。↓↓↓
啓蟄の頃に咲くお花「白木蓮」
個人的に、白木蓮が大好きで、この時期になるととてもわくわくします。
木蓮は、白い花の「白木蓮(はくもくれん)」と紫の花の「紫木蓮(しもくれん)」があります。
白木蓮は3月中旬に咲き、紫木蓮は3月下旬から5月にかけて咲きます。
白木蓮、紫木蓮の季語はともに春になります。
ぷっくりとしたかわいい蕾から、豪快に咲いていく姿は、1輪だけ見ていても綺麗なのに、木全体に咲くと圧巻です。
静岡県藤枝市にある十輪寺さんでは、この白木蓮が山一面に咲きます。お散歩しながら見ることができます。駐車場などを開放してくださっています。白木蓮がお好きな方はぜひ訪ねてみてください。
「木蓮」についてはこちら ↓↓↓
明日はどんな手仕事する?
暦の上では2月頭の立春からが春なのですがまだまだ寒く、啓蟄を過ぎると、やっと本格的な春の訪れを感じます。
鶯も鳴き始めます。鶯も鳴き始めはたどたどしくて、聴いているこちらが「大丈夫かしら???」と心配してしまうほどです。これが不思議と2~3日もすると、しっかりした鳴き声に変わってきます。
ほのぼのとした春がやってきますね。
花粉症の私には、ツラい時期の到来でもあります。花粉症のみなさまもツラい時期を一緒に乗り越えましょう。
それでは、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
次の二十四節気「春分(しゅんぶん)」
次の二十四節気は「春分(しゅんぶん)」です。↓↓↓
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