【季節の指標 二十四節気、七十二候「大寒(だいかん)」】期間:2026年1月20日~2月3日

 1月にしたい手仕事




大寒とは

大寒(だいかん)とは

大寒(だいかん)とは、二十四節気の一つです。

二十四節気の暦の中では、1年で一番最後の節気です。

1年の中で、極寒に至り、それゆえ春を予感する時期でもあります。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは

二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽年を太陽の黄経に従って24等分して、季節の指標となるのに用いる語になります。中国より伝わったもので、その等分点を名付けているのが、この二十四節気です。

暦の上での四季は、これで分けられています。

二十四節気は、月の満ち欠けに応じて日にちが変わるため、節気の第1日目の日にちがその年により前後します。

1つの節気は、約15日間です。

大寒の七十二候

七十二候(しちじゅうにこう)とは

七十二候(しちじゅうにこう)とは、元々中国で考案されたものを、江戸時代に日本に合わせて作り変えられたものです。旧暦で1年を72に分けた5日間または6日間を1候とし、その時候の天気や動植物の生態の微妙な変化を示したものです。季節と上手に付き合いながら暮らす様が、それぞれの言葉に著されています。

地球温暖化により、多少のずれは感じられることもありますが、ほぼその時期にその事が起きる七十二候は、季節を気が付かせてくれる「季節のお知らせ」とでもいうのでしょうか。

大寒・初候「款冬華(かんとうはなさく)」1月20日~1月24日

蕗の薹の蕾が芽を出す頃という時期です。

蕗の薹は、残雪の間から小さな黄緑色の姿をのぞかせ、いち早く春の訪れを教えてくれます。流石に暖かい静岡では、雪はありませんが、ぽこぽこと蕗の薹が出ております。

蕗の薹

大寒・次候「水沢腹堅(すいたくふくけん)」1月25日~1月29日

沢に水が厚く張り詰める頃という時期です。

厳しい寒さが続き、流れる沢の水さえも凍り、音が消える時期ということです。

茨城県にある袋田の滝が、滝が凍る氷瀑として有名です。

大寒・末候「鶏始乳(にわとりはじめてにゅうす)」1月30日~2月3日

鶏が卵を産み始める頃という時期です。

にわとりが卵を産むためには、光の刺激が必要なため、朝一番に卵を産むそうです。「大寒卵」といって、大寒の日に産み落とされた卵は、栄養豊富な上、金運が上がる、身体が丈夫になると言われ、縁起物とされています。

たまご

「卵」についてはこちら。たまごやさんがいろいろ教えてくださいました。 ↓↓↓

【おすすめの食材店・卵が美味しい店】さくらちゃんが産むさくら色をした卵が有名な御殿場の「さくら玉子」
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大寒の頃に旬を迎える食べ物「ふきのとう」

凍った蕗の薹

暖かい静岡では、雪は降りませんが、霜はおります。それでも健気に育っている蕗の薹が愛おしくなります。もう、蕗の薹を食せる時期となりました。何とも言えないほろ苦い、大人の味。いつから、このような贅沢なものを好きになったのでしょうか。

まずは、天ぷらでいただきましょう。天ぷらが飽きてきたら、蕗の薹味噌作り…と1年間忘れていた味が返ってきます。うちでは、薹(とう)が出る(蕗の花が咲く)ことなんて、ありえません。絶対に見落とすことなく、蕾もしくは写真のように少し開いた状態までで、すべて収穫してしまいます。それくらい、大好きです。本当に楽しみです。蕗の薹の「季節の手仕事」も始まります。蕗の薹味噌作りです。「季節の手仕事」で作る保存食たちは、旬を長く楽しめるものばかりです。一瞬で終わってしまう旬の食材も、長く楽しめるレシピがあれば、作っておきたいですよね。レシピも載せています。ぜひご覧ください。

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【季節の手仕事】大寒の頃に食べる和菓子「金柑の甘煮」

金柑

毎年何もしなくてもなってくれる叔母の家の金柑。本当に毎年、楽しませてくれます。柑橘類のジャムや甘煮のなかでも、一番簡単に上手にできるのがこの「金柑の甘煮(コンポート)」です。ただ、小さいため、作業は非常に大変です。でも季節の美味しいもののためなら、大変なんて思えません。むしろ愉しいです。

よく春までそのままになっているお宅を見かけると、ピンポンして「甘煮を作りましょうか?」と言いたくなります。やったことはありませんが…。でも、こんなに美味しいものをそのままにしておくのは、勿体ないです。食べてみるとわかります。本当に美味しいですよ。

実際に、お花の生徒さんたちにも、レッスン終わりにお出しするのですが、「自分でも作ってみました」なんて方が増えました。金柑は、美味しくないというイメージをみなさんお持ちのようです。面倒かもしれませんが、私のレシピを見ていただいて作れば、毎年、絶対に全部作りたくなると思います。

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【季節の手仕事「金柑」①金柑まとめ】もっと知りたい金柑!金柑を美味しく食べるための金柑の手仕事
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金柑を食べていると、本当に風邪をひきません。よろしければ、今年はチャレンジしてみてください。

大寒の頃に食べる和菓子「椿餅(つばきもち)」

椿が咲き始める頃に食べられる「椿餅」。歴史は古いのに、この季節しか食べることができないため、あまり知られていないのが残念です。

「椿餅」についてはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「椿餅」】『源氏物語』にも出てくる椿餅ってどんなお餅?椿餅の歴史から簡単レシピまで紹介
源氏物語にも出てくる椿餅とは、どんなお餅でしょう。椿餅を食べる時季、椿餅の分類、椿餅の歴史、現在の椿餅との違い、椿餅の地域性、椿餅の簡単レシピなどを紹介。




大寒の頃に咲くお花「椿」「菜の花」「梅」

椿

椿卜半
白芯卜半(はくしんぼくはん)

椿がたくさん咲く時期となりました。椿といえば、寒い時期は葉の下で花が咲き、暖かくなってくると、葉の上で花が咲きます。寒さも暖かさも自分で感じて、状況を変える当意即妙なお花です。

椿は、常緑樹であることや、実が翌年の花が咲くまで枝を離れないことから、おめでたいお花とされています。しかし一方で、お花が散らずに花首から落ちるので、不吉なお花ともいわれています。祝儀の花でありながら、飾る席を選ばなくてはいけない厄介なお花です。

ただ、古くから愛されているお花に間違いはありません。

10年以上前のこと、椿が大好きで、たくさんの種類を挿し木して、育てているという方に出逢いました。そのころには、まだ椿はあまり興味はありませんでした。歳を重ねたからでしょうか。最近では、椿が素敵に見えるようになりました。普段、どの花を見ても、自然に咲いている姿が可愛いと思うのですが、椿だけは違います。椿は、木に花がたくさん咲いています。それよりも、たった一輪だけ切って飾るのが、儚くて綺麗で好きです。日本の美は、引き算です。

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【季節の花図鑑「椿(つばき)」①椿まとめ】もっと知りたい椿の綺麗ないけ方はシンプルに1輪だけをいける
椿を1輪飾る飾り方について、椿については、英名、和名、原産、科属、歴史、樹高、葉、つぼみ、花、開花時期、花径、花の色、花の特徴、果実、栽培、季語、椿の種類、名所、椿餅についてなどを紹介しています。
【季節の花図鑑「椿(つばき)」②椿の種類】もっと知りたい!夏に咲く椿や不思議な見た目の椿の種類一覧
椿の種類として、赤伊勢、岩根絞り、絵日傘、大伊勢、乙女椿、孔雀椿、香華、沙羅双樹、縞千鳥、寂光、白玉椿、夏椿、匂吹雪、白芯卜半(月光)、万代、光源氏、日の丸、姫沙羅、福娘、不二の雪、フレグラントピンク、紅卜半(日光)、藪椿などの紹介

菜の花

菜の花

菜の花は、お花としてもいけます。伸びるのが非常に早く、1日で何センチも伸びてしまうため、毎日確認して、切り直しが必要となります。お花をいけて飾ることをする中で、お花が咲いて散るという光景は普通にありますが、茎がここまで伸びるお花は、数少ないです。見ていてもニョキニョキ伸びてくる姿は、とても愉快です。

菜の花は、茹でてお浸しやお味噌汁に入れて食すのもいいですね。早い春を目でも楽しめ、味覚でも楽しめる菜の花は、本当に嬉しいですね。

「菜の花」についてはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事・季節の花図鑑「菜の花」】春を知らせる元気印!菜の花は「食べる手仕事」と「飾る手仕事」
菜の花について、別名、原産、産地、科属、歴史、名前の由来、開花時期、特徴、連記、花言葉、育つ姿として、収穫時期、収穫方法、選び方、お手入れ、保存方法、菜の花のメニュー、菜種油について、菜の花を飾る・いける、綺麗に咲く場所などを紹介

梅

家の近くの梅は、まだまだ蕾が硬い状態でしたが、熱海梅園では、既に梅まつりを開催しております。毎年開催前に、熱海梅園の梅は、天皇家に献上されます。静岡県民として、とても誇らしく思います。熱海が温かいことがわかりますね。

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【季節の花図鑑「花梅」①梅の花まとめ】男性的で凛々しくもあり、可愛らしく誰からも愛される梅の花の魅力
梅について、梅の花の咲き方の形態、花の色、原産、科属、品種、歴史、名前の由来、幹のしわ、枝、葉、つぼみ、開花時期、花径、花びら、花の特徴、実、栽培方法、いけ方、季語、花言葉、エピソード、梅が綺麗に咲く場所などを紹介しています。

大寒の頃のしつらえ 「花をいける」

春が近くなり、これからたくさんのお花が咲く時期となります。

お花を飾ることで、心が豊かになるとか、心に余裕が持てるという効果もあります。お庭にあるお花を少しだけ切って飾るもよし、お花屋さんで買ってくるでも良いと思います。

ただ、飾るといっても、どうしたらよいのかわからないとか、センスがないから飾れないとかと思う方もおられるでしょう。そのようなことはありません。センスなど必要ありませんから。

フラワーアレンジメントのように、花の型、スタイルがあるようないけ方は、習わないと難しいですし、いけばなのように、これも型や約束事などがあったりして、難しかったりします。

入口は、そこではないのです。

いかに、お花の綺麗さや儚さに触れるかです。

だから、たくさんのお花を型にはめなければいけないとかではなく、そのお花を見て、綺麗なところをいけてあげれば、それで良いのです。

例えば、この時期咲いている椿。

たくさんのお花や葉を使いたくなりますが、お花はたった1輪、葉は3枚あれば、十分綺麗です。それだけで、周りの空間でさえ、一つの世界にしてしまう、そんな1輪の椿です。

椿をいける

同じく、季節はちがいますが、百合。

百合の本当の姿は、天を向いて咲くのではなく、うつむいて咲いているのです。これが、本当の百合の姿です。だからこそ、1本だけでいけてあげる。これだけで、十分百合の綺麗さが伝わってきます。

ゆりをいける

お花にたくさんは、必要ありません。1輪だって、十分綺麗です。

明日、何か1輪、飾ってみませんか?それだけで、心が豊かになります。

一輪挿しは、いくつあってもいい気がします。壁掛けのモダンな一輪挿しです。これなら場所も取りませんし、おしゃれにお花を飾ることもできますね。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

次の二十四節気「立春(りっしゅん)」

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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