【季節の花図鑑「裏白(うらじろ)】ジメジメとしたところが大好きな地味だけど縁起が良い植物「うらじろ」

 1年を通してどの種類かがさいている花




もっと知りたい「うらじろ」について

うらじろの別名 

「穂長(ほなが)」

うらじろの科属 

ウラジロ科ウラジロ属。

うらじろの品種・系統 

シダの一種。常緑樹(多年草)。

うらじろの名前の由来 

葉の裏が白いことから、「裏白」と呼ばれています。

うらじろの自生・群生場所 

湿った山の中で陽の当らないところに群生しています。陽の当らないところに生息しているものは、葉が濃い緑色をしていますが、陽の当たるところに生息しているものは、葉が黄緑がかった色をしています。

株分けしても、湿気などを好みなかなかつかず、生息する場所を選びます。

うらじろの草丈 

丈は、長いものは1~2mの高さにもなります。山の斜面などに生えているものは、丈が30センチもないものもあります。丈が短くても、葉が大きい場合もあります。

うらじろの芽 

出てきたばかりの葉の芽部分は綺麗でかわいいのですが、水が揚がり難く、切り花にするとすぐに枯れてしまいます。 

うらじろの茎 

うらじろの茎は、鉄のように硬く、曲がらないことから、籠などを編む材料にもなります。切る時には、鉄のお鋏を使うのがおすすめです。また、折れてしまって先が尖った状態の茎などは凶器にもなります。注意して扱うようにしてください。 

うらじろの葉 

葉の裏が白いのが特徴です。また、1本の枝から2つに枝分かれして葉が対称に出ます。大きさは、小さなものから、大きなものは葉丈が50センチくらいあるものもあります。

うらじろを長持ちさせるコツ

湿った所に生息するうらじろは、切り花にすると水揚げが悪く乾燥しやすいので、葉の表面に馬油を塗ると日持ちします。乾燥してしまうと1日でも葉が丸まってしまいます。乾燥さえしなければ1ヶ月くらいは枯れません。お肌の保湿をするように、うらじろの葉の表面に保湿をしてあげてください。葉が生き生きとしているものは、いけばなでも人気があります。

逆にこの乾燥してしまう姿にも趣があり、鏡餅やお正月飾りには、乾燥してしまったものを飾ります。




縁起物の「うらじろ」のいわれ

縁起物と言われるうらじろのいわれは3つあります。

①うらじろは、細長い葉を稲穂に見立て、新年の豊作を願っていけられます。

②うらじろは、葉の裏が白いことから、心が潔白である証と言われます。

③葉が2枚1組で育つことから、夫婦が共に白髪が生えるまで仲良くできるようにと言われます。

お正月に「うらじろ」を飾る

うらじろは、おめでたいお正月にはいろいろな場面で使われます。

お正月にうらじろをいける

うらじろは、2つに分かれている葉を綺麗に見せるようにいけると良いでしょう。葉が大きいようなら、茎もそれ以上に長くないとバランスが悪くなります。葉の大きさと茎の長さのバランスをしっかり見て選ぶようにしましょう。

また、うらじろには花がないので、メインとなる別のお花を合わせていけます。お花は下記を参考にしてみてください。

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うらじろは、お正月にいけることが多くなるとはいえ、湿気の多くなる梅雨時期などは緑が鮮やかでとても綺麗です。お正月だけでなく、夏にも飾ってみてください。

お正月の鏡餅にしつらえる

うらじろは、シダ植物で葉の裏が白いことから、夫婦が共に白髪が生えるまで仲良くできるように、潔白である証としてなどの意味があります。飾る際には、裏の白い方を見せて飾りましょう。シダ植物のため、水からあげるとカラカラに乾燥してしまいますが、気にせずそのまま飾りましょう。

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お正月飾りに飾る

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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