全国の美味しいと言われることで有名な「干し柿の品種とその産地」の紹介です。
「干し柿の品種名」というものは少なく、干し柿が作られる柿の名前や地名などが「干し柿の名前」となって呼ばれていることが多いことから、わかりやすいように「その産地」とセットでの紹介となります。
お好みの干し柿を見つけてみてください。
産地の都道府県を北から順に並べてあります。
南部町の干し柿・青森県三戸郡南部町
◆産地
青森県三戸郡南部町
◆柿の品種
妙丹柿
◆干し柿の分類
ころ柿
◆干す期間
40日間冷たい風にさらします。
◆出回り時期
1月下旬~。
◆特徴
雪の多い地域のため、屋根のある所に干しますので、日には当てません。寒ければ寒いほど甘みが増して良い干し柿ができます。
丸森町のころ柿・宮城県伊具郡丸森町
◆産地
宮城県伊具郡丸森町。
町の約100軒の農家さんが干し柿を生産しています。
◆柿の品種
蜂屋柿
◆干し柿の分類
ころ柿
◆干し柿の大きさ・重さ
約10センチほど
◆作り始め時期
11月上旬~
◆干す期間
約1ヶ月程
◆出回り時期
12月上旬~
◆特徴
寒風にさらすことで、甘みを引き出しています。
伊達市のあんぽ柿・福島県伊達市梁川町
伊達市梁川町五十沢(いさざわ)地区は、あんぽ柿発祥の地と言われています。
◆産地
福島県伊達市梁川町五十沢
◆柿の品種
蜂屋柿、平核無柿など
◆干し柿の分類
あんぽ柿
◆作り始め時期
11月中旬~
◆干す期間
皮をむき、ひもに結び付けたあと、乾燥を促し、30分程硫黄でいぶして、1ヶ月程干します。
◆出回り時期
12月中旬~2月頃
今庄つるし柿・福井県南越前町
◆産地
福井県南越前町今庄。今庄は、豪雪地帯で晴れる日が少なく、干し柿を外で干せず、囲炉裏の上で柿を干していたのがきっかけで、いぶすようになったそうです。
◆柿の品種
長良(ながら)という柿を使います。
◆干し柿の分類
いぶし柿
◆歴史
450年以上続く作り方を伝承されています。
◆干し柿の大きさ・重さ
中型から大型。
◆作り始め時期
11月から12月上旬の間に作られます。
◆干す期間
柿専用の横幅3センチほどの竹製の皮むき器を使い、皮をむきます。皮をむいて1日干した後、専用の小屋でいぶします。室内でナラやケヤキの薪を炊き、室温を40度くらいに保ちながら、6日間いぶし続けます。
◆特徴
「1つ食えば1里、3つ食えば3里歩ける」と言われるほど栄養価が高く、江戸時代には旅人にも好まれたと言われています。
甲州百目柿の干し柿・山梨県甲州市
◆産地
山梨県甲州市
◆柿の品種
甲州百目柿
◆干し柿の分類
ころ柿
◆歴史
山梨県内では、400年近く前から生産されています。
◆干し柿の大きさ・重さ
10センチ近くある大きな干し柿
◆作り始め時期
11月
◆干す期間
約1ヶ月
◆出回り時期
12月中旬頃
市田柿・長野県伊那郡高森町
市田柿は、「渋柿の品種名」ではありますが、「干し柿の商標名」としても有名です。
◆産地
長野県伊那郡高森町(旧市田村)
飯田市と下伊那地方で製造したもののみが、「市田柿」を名乗ることができます。
◆柿の品種
市田柿
◆干し柿の分類
硫黄燻蒸するころ柿
◆歴史
江戸時代、柿の栽培が盛んで、焼き柿で食べていました。
1922年(大正11年)、ころ柿として加工されるようになり「市田柿」の名前が誕生します
1950年(昭和25年)、干し柿の「市田柿」が商品化されていきます。
2004年(平成16年)、市田柿の商標の衛生マニュアルに基づき、管理されるようになりました。
◆干し柿の大きさ・重さ
約100gくらいと、干し柿にしては小ぶり
◆作り始め時期
10月下旬~
◆干す期間
まずは、硫黄燻蒸します。10日~2週間ほど渋が抜ける半分干し上がった状態でヘタを切り、寝かせと天日干し、もみを繰り返し、白い粉を噴かせます。天日干しとはいえ、現在では衛生上、干し柿専用のハウスの中で乾燥させます。
◆特徴
市田柿は、7.5割まで水分を飛ばしたドライフルーツ並みの干し柿となります。
◆栄養価
ポリフェノールが、干しぶどうの約3倍にもなります。
◆お取り寄せ
人気の「市田柿」を、こちらからお取り寄せができます。↓↓↓
堂上蜂屋柿の干し柿・岐阜県美濃加茂市
◆産地
岐阜県美濃加茂市(旧蜂屋村)
◆柿の品種
堂上蜂屋柿
◆干し柿の分類
ころ柿
◆歴史
平安時代、朝廷に干し柿を献上した記録が残っています。
◆干し柿の大きさ・重さ
約60g以上にもなります。
◆作り始め時期
10月下旬~
◆干す期間
寒風と天日干しにすること30日。約4分の1の重さにまでなります。
◆出回り時期
11月下旬~」
◆特徴
大きく育てるために1つの枝に1個だけを残して摘果される堂上蜂屋柿で作った干し柿。
糖度は65度にもなる甘い干し柿です。
尾道柿園の干し柿・広島県尾道市
◆産地
広島県尾道市
◆柿の品種
西条柿
◆干し柿の分類
ころ柿
◆歴史
江戸時代から作られるようになりました。
◆干し柿の大きさ・重さ
8センチほど
◆作り始め時期
10月~
◆干す期間
約40日間、日と風に当てます。
◆出回り時期
12月~
◆特徴
「尾道柿園」は、標高300mの山頂にあり、日当たりが良く、霧がでないことから、干し柿の産地となっています。
干し柿の関連記事
◆干し柿を作る「柿➃渋柿」の記事はこちら ↓↓↓
◆干し柿を作る「柿⑤渋柿の品種」の記事はこちら ↓↓↓
◆「柿⑥干し柿まとめ」の記事はこちら ↓↓↓
◆「柿⑧干し柿の作り方」の記事はこちら ↓↓↓
柿の関連記事
◆「柿①柿まとめ」の記事はこちら ↓↓↓
◆「柿②甘柿の魅力」の記事はこちら ↓↓↓
◆「柿③甘柿の品種」の記事はこちら ↓↓↓
季節の手仕事の関連記事
◆「食材別の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓
◆「季節の手仕事カレンダー」はこちら ↓↓↓
◆「和菓子の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓
◆「暦としつらえの季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓
◆「お花の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓
◆「おすすめの食材店と旬の食材探しで訪れたい道の駅」のまとめ記事はこちら ↓↓↓
コメント