「山桜」と「ヤマザクラ」の違い
「山桜」には、2つの違う意味があります。
1つ目は、山地の咲く桜を総称して「山桜」といいます。山の中に咲いている桜のことです。
「山桜」とは、山地に咲く桜の咲き方の形態の総称をいいます。
桜の固有名称ではありません。
2つ目は、日本に自生する桜の代表樹種の「ヤマザクラ」です。
桜の固有名称となります。
もちろん「ヤマザクラ」は山地にも自生します。
わかりやすいようにこのブログ内すべての記事の「山桜」に関して、1つ目の山地に咲く「山桜」を漢字で、2つ目の固有名称の自生種の「ヤマザクラ」をカタカナで表記させていただいております。違いにご注意ください。
こちらの記事で紹介する「ヤマザクラ」は、2つ目の固有名称の桜です。
1つ目の「山桜」については、こちらに詳しくあります。↓↓↓

もっと知りたい「ヤマザクラ」について
ヤマザクラの原産
日本 。
ヤマザクラの科属
バラ科サクラ属。
ヤマザクラの系統
落葉高木樹。
ヤマザクラの歴史
「ヤマザクラ」は、古くから詩や歌に詠まれ、花見もされました。その頃詩や歌に詠まれていた桜は、「ヤマザクラ」を示します。
平安時代に描かれた『源氏物語』(1008年。平安時代中期。紫式部作)では、第5帖「若紫」で桜の下で若紫と出会う様子が、第8帖「花宴」で桜の宴の様子が、第34帖「若葉上」で桜の下で蹴鞠(けまり)をする様子が、第40帖「幻」で死期の近い紫の上を桜に例えた様子がそれぞれ描かれています。
『源氏物語に登場する観賞用の花』についてはこちら ↓↓↓

江戸時代に「ソメイヨシノ」が世に広まるまでの、桜の主役は「ヤマザクラ」でした。
ヤマザクラの交配
「ヤマザクラ」は自生種です 。数々の桜に交配され、親桜になっています。
ヤマザクラの自生場所
東北南部から九州までの山野に自生しています。
ヤマザクラの樹高
約15~25メートル。
ヤマザクラの幹・枝
横に広がるタイプです。

ヤマザクラの葉

「ヤマザクラ」は、花の開花と同時に赤茶の葉が開きます。
葉は、紅紫色、褐色、緑に変化していきます。
長さは、約5~12センチ。
秋には紅葉します。
ヤマザクラのつぼみ
赤身を帯びます。
ヤマザクラの開花時期
3月下旬~4月上旬。
ヤマザクラの花径
約2.5~3.5センチ 。
ヤマザクラの花びら

一重咲き。5枚。
ヤマザクラの花の色
白、薄いピンク。
ヤマザクラの花の咲き方
花の開花と同時に、葉も大きくなり開いてきます。
ヤマザクラの特徴
「ヤマザクラ」は、花の数が少ないです。「ソメイヨシノ」のように密には咲きません。
ヤマザクラの実
5~6月。果実は、黒っぽい紫色に熟します。
ヤマザクラの栽培
成長が遅く、花が開花するまでに5年以上かかるとされています。
ヤマザクラのエピソード
ヤマザクラの皮を使った細工は、秋田県の伝統的工芸品です。
ベーコンやソーセージの燻製を作るときの、香りをつけるのに使われるのが、ヤマザクラの木片です。
ヤマザクラをいけるコツ
ヤマザクラは、花の量も多くはないので、花も葉も綺麗に見えるように、優雅にゆったりといけるのがコツです。
水盤など大きな器に、剣山などにいけるのがおすすめです。
桜はお水が大好きなので、お水をたっぷりと入れてあげましょう。
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ヤマザクラが有名な場所
「吉野山」 奈良県吉野郡吉野町
吉野山一面に咲く桜は、圧巻です。
吉野山の桜は、「シロヤマザクラ」といい、ヤマザクラの一種です。
「狩宿の下馬ザクラ」 静岡県富士宮市

源頼朝が、巻狩の際に馬を下り、馬をここにつないだとされます。
樹齢約800年の「アカメシロヤマザクラ(ヤマザクラの一種)」です。
開花時期は4月中旬です。
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