【季節の花図鑑「シャガ」】もっと知りたいシャガ!花も綺麗だけど、葉が大活躍するシャガの飾り方のコツ

 3月に咲く花

ここではお花の本には載っていない、シャガを綺麗に飾るためのコツ、シャガの扱い方などの情報をお伝えしていきます。




シャガのいけ方・飾り方のコツ 

シャガの花

シャガの花は、1日花になります。1日で枯れてしまいます。ただ、1本の茎には花が10個ほど付いており、花が次々と咲いていきます。また、1つの花からは次の花も出てきて咲きます。1本の茎で、10日ほどは咲き続けます。

枯れてしまったお花は、花びらを持ち上げてあげると簡単に取れますので、お花が終わったら取り除いてあげましょう。次の花が出てきます。

シャガをいける
2022年7月4日 どうだんつつじと

シャガの飾り方のコツ

シャガは、お花だけで飾ることなく、お花と葉をセットにして飾ってあげると綺麗です。

また、お花の時期が終わってしまっても、葉が大活躍します。葉だけで飾っても綺麗ですし、他のお花を合わせてあげても綺麗です。

シャガの葉は、弧を描くような綺麗な曲線美をいかしてあげるのが、素敵です。風がふんわりと吹いているようにいけてあげてください。その際、葉の枚数は2~3枚になるとバランスがよく、綺麗です。切ってきた株をそのままの状態で、長さだけを変えるようにしていけましょう。違う株の葉を合わせると、曲線美が綺麗にいかすことができません。ちなみに、違う株の葉を合わせて使うことを、葉を借りてくることから「借り葉」といい、いけばなの中では嫌います。注意しましょう。

すいはつにシャガ
2022年7月6日 どうだんつつじと

葉が長く、綺麗に弧を描いているようでしたら、壁掛けなどにして、上から垂らすのも綺麗です。

葉だけを使う時には、2本の時には、長短で使い、3本の時には、3本の長さがすべて違くなるように使うと綺麗です。その際の葉の切り方ですが、葉の先を切るのではなく、足元をずらして切るのがおすすめです。ただ、どうしてもずらして切ることができないようでしたら、葉の先を切りましょう。その際の注意としては、一番長い葉と一番短い葉は切らず、真ん中の長さの葉の先を切って調節するのが良いでしょう。

「シャガ切り3年」 

いけばなでは、よくシャガの葉を使います。しかし、思う長さでないことがほとんどになります。そこでシャガの葉の先を切るのですが、「シャガ切り3年」と言われるほど、シャガの葉の先を切って葉の形にするのは、難しいとされています。

道具のせいにするわけではありませんが、切れる鋏も必要です。

何度もやれば、きっと上手になるはずです。ぜひ、挑戦してみてください。

シャガの水揚げ

シャガは、水揚げもよく、葉だけでしたら数週間持ちます。安心してください。

シャガのおすすめの花器 

長いシャガの葉を垂らして飾るのに最適な壁掛けの花器です。こちらでしたら、シャガを垂らして、お好きなお花を点てるように入れれば、とても綺麗に入ると思います。花器が細い割りに、口も広いのでいけやすいと思います。

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もっと知りたい「シャガ」について 

それでは、シャガをいけるコツがわかったところで、シャガのことをもっと好きになって、もっと上手にいけられるようになりましょう。

シャガの分布

日本では北海道以外、台湾の山岳地帯、中国各地に分布。

シャガの科属

アヤメ科アヤメ属の多年草。

シャガの品種

◆タケシャガ

◆トビシャガ

◆斑入りのシャガ

斑入りシャガ
2022年4月9日 斑入りのシャガ

斑入りは変異種です。

シャガの自生場所

シャガは、山野や林、草原などの陰湿な地に自生する多年草。根さえあれば、簡単に根付きます。

うちのトビシャガも福岡のお友達からいただいたもので、1本で無限に増えています。

シャガの草丈

50センチほどです。

シャガの葉

上面が深緑色で光沢があり、下面は淡緑色をしています。

葉の長さは40~60センチ。太さは通常3センチ幅くらいですが、5センチ幅に成長することもあります。

シャガの花は1日花ということもあり、いけばなではお花よりも葉を使うことが多くなります。

葉は、寒さに強く、越冬します。

シャガのつぼみ

2024年3月27日

まだ固いつぼみです。

シャガつぼみ
2021年3月23日

1本に10個近くつぼみがあるのがわかります。白い花びらが出てきました。




シャガの花

シャガ開花正面
2021年3月30日
シャガ開花斜め
2023年3月21日
シャガ開花横
2021年3月30日

シャガのお花の全体の姿

シャガの姿
2022年4月7日 御殿場

シャガのお花の群生

シャガの群生
2022年4月9日
シャガ新宿
2018年4月1日 新宿

シャガの開花時期

3月下旬から開花し始めます。アヤメ科の中でも、早くに花が咲き始めます。

シャガの開花期間 

3月下旬~5月上旬頃まで、咲き続けます。

シャガの花径

約7センチ。 

シャガの花の色

白。

シャガの花の特徴

1つのお花は1日で枯れてしまう「1日花」ですが、同じところから2番花も出てきます。1本にいくつもの花が次々に咲きますので、1本のお花でも10日ほどは楽しむことができます。

シャガが綺麗に咲くおすすめの場所

◆「秩父宮記念公園」

静岡県御殿場市。園内の広範囲に渡り、シャガが咲き誇ります。御殿場市は、静岡県内でも比較的気温の低いところですので、シャガの開花時期も5月頃となります。 

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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