「たけのこ」といったら、下処理が重要です。
最近では、知人などからいただくものでも、下処理済みのものをいただけたりします。下処理をするのが大変なのをわかっているので、渡す方も、気を遣ってくださって、「調理するだけだから…」と持ってきてくれます。
下処理は、覚えてしまえば、面倒でも何でもありませんし、私は、皮をむくのが大好きなので、「下処理してないままでも大丈夫です」と言いたいくらいです。
そこで、だれでも簡単に覚えられる下処理方法を紹介していきます。
たけのこのアクとえぐみについて
たけのこには、独特のアクやえぐみがあり、時間が経つとそのえぐみが増えるので、収穫したらすぐに下処理をしてえぐみを取り除き、増加を防ぎます。
えぐみの正体は、ホモゲンチジン酸とシュウ酸で、これが舌やのどを刺激します。
これらは、陽に当たることで増えていくので、地上に出ていたたけのこや、収穫後に陽に当たったもの、収穫してかたら時間が経ってしまったものは、えぐみが強くなります。
加熱することで、えぐみの成分が外にでやすくなりますので、収穫したらすぐに下処理をするのがよいでしょう。
たけのこを収穫する時点で、早い時期に収穫に入り、土の上にお目みえしていない、土の中に埋まっている、陽の当っていない、まだあまり大きくなっていないものを探すのがよいでしょう。私たちの仲間の間では、そのようなたけのこのことを「高級料亭のたけのこ」と名付けています。高級料亭で食べられるような美味しいたけのこという意味です。貴重なものという意味でもあります。
陽に当たっていない、土の中から出てきたたけのこ。皮の表面が白っぽいのが特徴です。これは美味しいたけのこです。
たけのこの下処理(アク抜きと皮のむき方)
収穫してきたら、今度は下処理です。たけのこは、手に入れたらとにかくすぐに下処理をすることをおすすめします。持ち主の方などは、収穫してから1時間以内に茹でると言います。
下処理のパターンは、2パターンあります。
①皮をむいてからアク抜きする方法
②アク抜きをしてから皮をむく方法
どちらが正しくて、どちらが間違っているということではありませんが、収穫してすぐに下処理ができるならば、①の皮をむいてからアク抜きする方法が茹で時間が短く、よくアクが抜けてよいとプロは言います。
すぐに下処理ができなかったり、スーパーで売っている朝採れたけのこなどでしたら、時間が経ってしまっていますので、②の皮はむかずにアク抜きをしてから皮をむく方法がよいのかと思われます。皮つきで茹でると、たけのこの色を白いまま保ち、たけのこの繊維を柔らかくしてくれるとも言われています。
この下処理も一般的に「たけのこ」と言われる「孟宗竹」のたけのこの下処理になります。ご了承ください。
たけのこの下処理 ①皮をむいてからアク抜きする方法
テレビで有名になった「タケノコ王」は、皮をむいてから下処理するとおっしゃっていました。
大量に収穫してすぐに下処理ができるようならば、こちらの方法が皮の分の量も減り、茹でる回数も減り、簡単になりますので、おすすめです。
先に皮をむく
皮を1枚ずつむいていたら、陽が暮れてしまいますので、簡単な方法のご紹介です。
たけのこは、まっすぐか弧を描くように曲線になっています。曲線の山の部分をザックリ切り落とします。まっすぐなものは、斜めに切るだけです。
切った断面がちょうど半分になるように、縦に半分に切ります。
これで皮をむけば、綺麗に簡単に一気に皮がむけます。
1分あれば、皮がむけます。
根だった部分などのボコボコが残っていたら、茹でる前に包丁の背で切り落としてください。
皮をむいてからアク抜き
大きな鍋でお湯をたっぷり沸かします。
お湯が沸いたらたけのこを入れ、米ぬか(たけのこ1㎏に対して米ぬか50ℊくらい)や唐辛子を入れて茹でると上手にアク抜きできます。
米ぬかは、かき混ぜないように注意しましょう。
強火で約1時間煮ます。
たけのこに竹串を通してスッと通ったら火を止め、そのまま冷めるまで置きます。
その後は洗って水にさらしてから、調理しましょう。残ったたけのこは、そのまま水にさらしたまま、冷蔵庫で3~4日は保存できます。
たけのこのアク抜きですが、一般的には、米ぬかと唐辛子を入れて茹でるのが普通といわれてきましたが、これは昔からの言い伝えで、最近では、このやり方だと、たけのこ本来の旨味がぬけてしまうとも言われています。
そこで現在言われているのが、大根をおろした汁につける方法。大根をおろした汁と同量の水に塩を少々加え、浸すだけだそうです。こちらなら本来のたけのこの旨味が残るとのこと。
今まで誰もが、米ぬかと唐辛子で茹でる方法を教えてくれたため、少し挑戦にはなりますが、これにも挑戦してみたいと思います。
ちなみに、米ぬかは、皮つきのたけのこを販売しているところならば、販売しています。親切に米ぬかを付けてくださっているところもあります。
ファーマーズマーケットで米ぬかを探していたら、店員さんに「コイン精米機のものをご自由にお持ちください」と言われました。よく見るとコイン精米機には、「米ぬかはご自由にお持ちください」と書いてありました。無知でとても恥ずかしい想いをしたのですが、これは、地域性もあるのかもしれませんので、念のため、ご承知おきください。
たけのこの下処理 ②アク抜きしてから皮をむく方法
先にアクを抜く
①前出の「先に皮をむく」で、切ったように、たけのこの頭を切ります。
②曲がったたけのこの猫背になったお腹側にたけのこまで到達しない程度の切れ目も入れます。
③大きなお鍋にお湯を沸かします。お湯が沸いたら、たけのこ、米ぬか、唐辛子を入れ、1時間経ったら火を止めて、そのまま冷めるまで置き、その後水にさらします。
皮をむく 「ひめ皮」の手仕事
前出と同じように皮をむきます。
アク抜きをしてから皮をむく場合は、むき終えた皮の内側は、「ひめ皮」といって、皮が重なっている状態で細切りしていけば、それも食べることができます。
食べられる実の部分をとったら、残った皮を包丁が入るところまで、刻んでいきます。
この「ひめ皮」も調理すれば、食べられます。ぜひ捨てずにここまでいただいてください。
「ひめ皮」は、かつおぶしと醤油だけで美味しくいただけます。
最後の残った外側の皮は、畑の肥料になるそうです。捨てずにそのまま再利用です。農業もSDGsです。
たけのこの保存方法
下処理ができたら、水につけたまま3~4日は冷蔵庫で保存できます。水は毎日変えて、早めに食べきりましょう。
毎日たけのこのフルコースを味わっても、まだ残ってしまっている場合、うちでは「たけのこラー油」を作って保存しておくことが多いのですが、それ以外にも保存食にできるレシピ、冷凍保存方法などがあります。詳しくは「たけのこ➃たけのこレシピ」をご覧ください。↓↓↓
たけのこのすすめの逸品
毎年、たけのこの時期になると、この寸胴が欲しくなります。でも使うのは、たけのこのアク抜きだけかもしれません。とにかく収納に場所をとります。それでも欲しいという方もいらっしゃると思います。
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