【季節の手仕事「京野菜」①京野菜まとめ】京野菜の伝統と今の現状を知ることで、野菜をより深く楽しめます

 1年通してしたい手仕事




もっと知りたい「京野菜」とは

京の伝統野菜

戦後の食生活の変化により、食生活の全国的画一化、単純化がなされ、その素材としての野菜も単純になっていき、野菜の地方品種が衰退しつつありました。

そこで京都府は、「京の伝統野菜34種」を1987年に指定し、その維持、復活に着手しています。

「京の伝統野菜」の定義としては、明治以前に導入されたもの、京都府内全域が対象、たけのこを含む、キノコやシダを除く、栽培または保存されているもの及び絶滅した品種を含むことになっています。

「京の伝統野菜」として、京うど、桂うり、大内かぶ、佐波賀かぶ、聖護院かぶ、すぐき菜、舞鶴かぶ、松ヶ崎浮葉かぶ、鹿ケ谷かぼちゃ、聖護院きゅうり、くわい、堀川ごぼう、海老芋、じゅんさい、京せり、青味大根、辛味大根、茎大根、佐波賀大根、聖護院大根、時無大根、桃山大根、京たけのこ、田中唐辛子、伏見唐辛子、山科唐辛子、うぐいす菜、畑菜、みず菜、京壬生菜、賀茂茄子、もぎ茄子、山科茄子、九条ねぎ、柊野ささげ、京みょうががあります。

絶滅した京の伝統野菜として、東寺かぶ、郡大根があります。

京の伝統野菜に準ずる野菜として、万願寺唐辛子、花菜(菜の花)、鷹ケ峰唐辛子があります。

ブランド京野菜

姿形に趣があり、繊細な味わいをもつ京野菜。京都の気候風土と生産者の創意工夫によって生まれた地元の幸を特産品としてブランド化することで、今の「ブランド京野菜23種」という価値に繋がっています。

「ブランド京野菜」の種類として、紫ずきん、京こかぶ、聖護院かぶ、鹿ケ谷かぼちゃ、丹波栗、くわい、堀川ごぼう、海老芋、聖護院大根、京たけのこ、伏見唐辛子、万願寺唐辛子、花菜(菜の花)、みず菜、京壬生菜、京たんご梨、賀茂茄子、山科茄子、金時人参、九条ねぎ、京都大納言小豆、新丹波黒大豆、山芋の23種があります。

京野菜の品種

伝統の「京の伝統野菜」と今の「ブランド京野菜」として選ばれているもの、選ばれていないものを含め、京野菜の種類は【季節の手仕事「京野菜②京野菜の種類」】にて紹介しています。こちらをご覧ください。↓↓↓

【季節の手仕事「京野菜」②京野菜の品種】もっと知りたい京野菜!京野菜の種類別品種約50種まとめ
京野菜の種類、うど、瓜、枝豆、かぶ、かぼちゃ、キュウリ、栗、くわい、ごぼう、里芋、しめじ、じゅんさい、芹、大根、たけのこ、唐辛子、菜、梨、なす、人参、ねぎ、豆、茗荷、山芋などのそれぞれの品種をご紹介。珍しい野菜が多い京野菜の紹介です。
殿芋
海老芋のかしら

京野菜に関わる伝統行事の年間スケジュール

野菜と共に生きている京の方々は、野菜を食べて健康を願う庶民信仰が今も息づいています。そんな伝統的な行事をまとめてみました。

7月下旬 きゅうり封じ 

弘法大師の秘法のひとつ。きゅうりに名前、年齢などを書いて祈祷し、身体の悪い部分をなで土中に埋めるか川に流して病を追い払う行事です。

7月25日 かぼちゃ供養 

左京区鹿ヶ谷にある安楽寺にて、地元で採れた鹿ヶ谷かぼちゃを仏前に供え、供養に来た参拝者に、煮たかぼちゃがふるまわれます。この日かぼちゃを食べると中風(脳血管障害)にかからないと言い伝えられています。

「鹿ケ谷かぼちゃ」についてはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「鹿ケ谷南瓜(ししがたにかぼちゃ)」】ひょうたんのような形をした京野菜の鹿ケ谷かぼちゃ
京野菜の鹿ケ谷かぼちゃは、「京の伝統野菜」と「ブランド京野菜」に選ばれています。「鹿ケ谷かぼちゃ」の魅力として、原産・産地、分類、科属、歴史、出荷時期、旬、形、サイズ・大きさ・重さ、外皮色、果肉、食べる習慣、かぼちゃ供養についてなどを紹介

8月上旬 お精霊さん(おしょうらいさん)の市

盆商材の市。お精霊さんにお供えをする材料が売られる日。夏最大の行事。

8月7日~16日 京のお盆

先祖の霊を迎える8月7日の鐘撞きから始まり、16日の五山の送り火に終わります。

8月13日 お精霊さん

先祖の御霊を京では「お精霊さん(おしょうらいさん)」と呼び、8月13日に畑の幸を蓮の葉に盛り、三尺ささげ(柊野ささげ)を結んで飾り、お供えをします。

畑の幸(野菜や果物など)は、おもちゃかぼちゃ、とうもろこし、青柿、まくわうり、ほおずき、さつまいも、ひょうたん、小メロン、すいか、みかんなどで、宗派などによってそれぞれ違うそう。

12月初旬 大根だき(だいこだき)

お釈迦様が悟りを開いた日を祝う、鎌倉時代からある行事で、無病息災や開運を祈願して大根を煮て食べる風習です。開催するお寺さんにより、開催日がまちまち。例えば、上京区にある千本釈迦堂では、毎年12月7日と8日に行われます。直径1メートルもある釜で大根と油揚げの入った「大根だき」が炊き上げられ、ふるまわれます。




京野菜のおすすめの逸品

その時季の季節おすすめの京野菜がセットになってお手元に届きます。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?

地方野菜のブランドの1つということで、地元「箱根西麓三島野菜」のブランドとは、比較することですら烏滸がましい気分ですが、「京野菜」の伝統と長い歴史を知って、更に地元「箱根西麓三島野菜」ももっと深く知り、活かしていければと思いました。内容は常にアップデートしてますので、みなさまもぜひ、読みにいらしてください。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

ブランド野菜の関連記事

◆静岡「箱根西麓三島野菜」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「箱根西麓三島野菜」】季節の手仕事に欠かせないブランド野菜「箱根西麓三島野菜」の紹介!
箱根西麓三島野菜とは箱根山の西側斜面で作られる野菜です。種類は三島甘藷、キャベツ、里芋、三島セルリー、三島大根、たけのこ、玉ねぎ、三島人参、三島の葉ねぎ、三島の白菜、三島馬鈴薯、三島ブロッコリー、レタス、ロメインレタス、春の七草などを紹介

京都シリーズの関連記事

◆京都シリーズA「京都の和菓子屋さん」についてはこちら ↓↓↓

【和菓子③地域別・京都府】もっと知りたい京都府にある有名な和菓子店とその看板商品やおすすめ商品まとめ
京都で有名な和菓子屋さんとその代表商品名もしくは私のおすすめの商品の紹介をしております。京都にはまだまだたくさんの和菓子やさんがあります。京都を訪れた際には、抹茶のお菓子だけでなく、このような和菓子もぜひご堪能くださいませ。

◆京都シリーズB「京野菜②京野菜の品種」についてはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「京野菜」②京野菜の品種】もっと知りたい京野菜!京野菜の種類別品種約50種まとめ
京野菜の種類、うど、瓜、枝豆、かぶ、かぼちゃ、キュウリ、栗、くわい、ごぼう、里芋、しめじ、じゅんさい、芹、大根、たけのこ、唐辛子、菜、梨、なす、人参、ねぎ、豆、茗荷、山芋などのそれぞれの品種をご紹介。珍しい野菜が多い京野菜の紹介です。

◆京都シリーズC「京都の食材・食品店」についてはこちら ↓↓↓

【京都シリーズC】京都に行ったら立ち寄りたい食材店・食品店のご紹介
食材店として、久在屋、中村製餡所、乙羽、おうすの里、長文屋、加藤みそ、まるまん内藤豆腐店などをご紹介。

◆京都シリーズD「京都の立ち寄りやすい食事処」についてはこちら ↓↓↓

【京都シリーズD「食事処」】京都でかしこまらずに立ち寄りやくリーズナブルな和食のおすすめのお食事処!
京都でかしこまらずに立ち寄りやすい和食のお食事処として、のむら、とり安、いづう、竹邑庵太郎敦盛、乙羽、田ごとを紹介。

◆京都シリーズE「京都らしさのある立ち寄りたいお店」についてはこちら ↓↓↓

【京都シリーズE】京都に行ったら立ち寄りたいお店
食事、食材以外食関連の雑貨◆「有次」錦市場。食の道具。◆「辻和金網」御所南。金網。2段のパンの網。◆「錫のお店」衣料関連◆「SOU・SOU]新京極。服、布、地下足袋など。雑貨関連◆「アンティークbelle」◆四条の本屋さん京都シリーズの関連...

季節の手仕事の関連記事

◆「食材別の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

食材別の季節の手仕事
季節の保存食を作るのに必要なメインの食材を、食材別で紹介しています。野菜、山菜、野草、果物など分野に分けております。それぞれの食材が育つ姿、本当の旬、収穫方法、アク抜きや下処理、保存食のレシピやメニューなど、季節の手仕事を紹介しています。

◆「季節の手仕事カレンダー」はこちら ↓↓↓

季節の手仕事カレンダー
季節の手仕事をまとめた月ごとに「季節の手仕事カレンダー」。これを見るだけで、季節の手仕事を忘れずにできます。季節を感じながら、楽しく季節の手仕事をしましょう。

◆「和菓子の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

和菓子の季節の手仕事
和菓子で季節を感じるために、行事食など特定の日に食べる和菓子、季節の和菓子の種類、1年中食べられる和菓子の種類、地域の和菓子の種類などを紹介。高級なイメージのある和菓子ですが、普段使いの和菓子もたくさんあり、和菓子がもっと身近になります。

◆「暦としつらえの季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

暦としつらえの季節の手仕事
二十四節気、七十二候、五節句、節供、雑節などの暦に沿って季節を感じられるよう、カレンダー式に紹介。それぞれの暦の行事食、その時期に旬を迎える食べ物や和菓子、お花やしつらえなどの関連を含めた季節の手仕事を紹介。しつらえるものについても紹介。

◆「お花の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

お花の季節の手仕事
お花を上手に生ける上で知っておくとよいことは、そのお花がどのように芽がでて、葉が開き、茎が伸びて、花が咲き、かれていくのかを知ることです。出生を知ることで、そのお花のいけ方や活かし方がわかります。お花が咲く本当の季節もお花別に紹介します。

◆「おすすめの食材店と旬の食材探しで訪れたい道の駅」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

おすすめの食材店と道の駅
旬の食材を探しに行くのにマストな探し方は、農家さんが作っているものを持ち込む、道の駅、旅の駅、村の駅、川の駅、ファーマーズマーケットです。手に入らない食材の宝庫です。また、個人的によく利用している地元の食材のお店もご紹介しています。



20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

asunaniをフォローする
 1年通してしたい手仕事
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました