【和菓子「野菜や果物の砂糖漬け」】野菜や果物の甘い保存食!江戸時代にできたデザート「砂糖漬け」まとめ

 1年を通して食べられる和菓子




砂糖漬けとは

「砂糖漬け」とは、野菜や果物などを蜜で煮て、砂糖をまぶし、乾燥させたものです。

和菓子の分類としては、干菓子で、掛け物となります。

それぞれの野菜や果物の旬の時期に作れますので、季節を問いません。

「砂糖漬け」は、野菜や果物を長期間保存できる方法として、おすすめの方法です。また、大量に採れたり、いただいたりしたときにも使える技となります。

日本語では「砂糖漬け」などという名前になっておりますが、例えばフランスでは「フリュイコンフィ(フルーツの砂糖漬け)」と呼ばれています。おしゃれな食べ物のようですよね。

砂糖漬けの歴史

世界中で愛されている「砂糖漬け」。日本よりも、はるか昔から食べられています。

初めは輸入されていましたが、元禄年間(江戸時代)に長崎に「御漬物所」ができ、長崎名物として「砂糖漬け」が作られるようになりました。当時はまだ、砂糖が貴重品で、できたものは幕府や藩に献上されていました。

その頃に作られていた「砂糖漬け」の材料の種類は、ザボン、カリンなどの果物に加え、生姜、蓮の茎、なす、にんじんなどがありました。

砂糖漬けのレシピ

簡単ですので、ぜひ作ってみてください。

果物でしたら、比較的何でもできます。

甘夏の砂糖漬け「オレンジピール」

甘夏20230509
2023年5月9日

甘夏が出回る3月から5月頃に作ることができます。

果実は普通に食べるかジャムにして、外皮だけで作ります。普段捨てていると思われる外皮を食べられて、しかも美味しいです。食品ロスではありませんが、食べられるものは捨てない、無理のない無駄がない生活への第一歩です。

「甘夏のピール」の作り方はこちら ↓↓↓

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栗の砂糖漬け

栗が出回る9月~10月頃に作ることができます。

「栗の砂糖漬け」はこちら ↓↓↓

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さつまいもの砂糖漬け「芋納豆」

さつまいもの砂糖漬けでもあり、さつまいもの甘納豆でもある「芋納豆」。

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新生姜の砂糖漬け「生姜糖」

新生姜20231111
2023年11月11日

ハウスものの新生姜が出回り始める3月頃から、地物の新生姜が出回る11月頃まで作ることができます。

新生姜が出終わる冬前までにたくさん作っておいて、寒くなった冬におやつとして食べると、身体が温まり、血流もよくなりますので、とてもおすすめです。お肌もツヤツヤになります。これは、毎日食べたい1品です。

「生姜糖」の作り方はこちら ↓↓↓

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フリュイコンフィ(フルーツの砂糖漬け)

フランスでもフルーツの砂糖漬けは、普通に食べられています。ただし、日本の砂糖漬けよりも手が込んでいるものとなります。

どのフルーツ(果物)でも作られる全体的な方法です。各フルーツの細かい処理は、それぞれ行います。

①採れたてのフルーツを茹でたあとシロップで煮詰めます。これを3週間で数回繰り返して、糖度を上げていきます。

②約2か月、自然乾燥させます。

③表面を砂糖でコーティングします。

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ドライフルーツとの違い

「ドライフルーツ」とは、野菜や果物を乾燥させただけものです。

「砂糖漬け」よりも歴史は遥かに古く、世界中で食べられているものになります。砂糖がなかった頃からの甘味として楽しまれてきました。

手軽にできますので、大量に頂いた時など、食べられなさそうならば、乾燥させてしまえば、旨味、甘味がアップしてより美味しくなります。こちらも挑戦してみてください。

ドライフルーツになる野菜や果物です。あいうえお順になります。

アンズ(アプリコット)

いちご

イチジク

うめ

オレンジ

かき(干し柿)

柑橘類全般

キウイフルーツ

クコの実

クランベリー

グレープフルーツ

クワ(ホワイトマルベリー)

サンザシ

スイカ

すぐり(赤すぐり)

スターフルーツ

すもも(プラム、プルーン)

タマリンド

デコポン

トマト

ドラゴンフルーツ

なし

ナツメ

ナツメヤシ

パイナップル

バナナ

パパイヤ

びわ

ブドウ各種(干したものはレーズンと呼ばれます)

ブルーベリー

ほうずき

マンゴー

メロン

もも

洋なし

りんご

レモン




砂糖漬けのおすすめの逸品

うちは自然いっぱいですので、乾燥機は使わずに外に干しますが、そのような場所がないという方におすすめの、果物や野菜の乾燥機です。砂糖漬けだけでなく、野菜を普通に乾燥させて食べるだけで、旨味や甘みがアップします。ぜひお試しください。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

乾燥機も欲しいけど、自然の風で干したいという方にはこちら ↓↓↓ 

野菜やきのこ類、果物、お魚など、何でも干します。旨味や甘味がアップして、すべてがより美味しくなります。大量に頂き物をした時など、食べきれない場合は、みんな干します。

直にそのままも干せますし、網などにのせたものを網ごと入れることもできます。

同じものを私も使っています。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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