【季節の手仕事「あんこ」①あんこまとめ】初心者におすすめ 自分でつくる自分の味の「あんこ」の作り方

 1年を通して食べられる和菓子

和菓子の王様「あんこ」は、主役ではない、和菓子では脇役の中間素材となります。種類も使い方も作り方も奥が深いものです。奥が深いからこそ、和菓子の王様なのではないでしょうか。その奥深さを深堀してみましょう。

一般的には、「餡(あん)」ともいうのでしょうが、料理の餡かけの「あん」と混同してしまうといけませんので、ここでは甘い「あん」のことは、「あんこ」と言わせていただきます。ご了承くださいませ。




もっと知りたい「あんこ」とは

「あんこ」とは、豆をやわらかく煮詰め、砂糖を入れて練り上げたものをいいます。

お豆の種類やお豆の状態、砂糖の種類、作り方などによって、たくさんの種類の「あんこ」が作られています。

ところで、「あんこ」にも旬があるのは、ご存じでしょうか?

正確にいうと、「あんこ」の旬ではなく、あんこをつくる豆の旬です。小豆の場合は収穫の時期が秋になります。

昔は、秋に収穫されてすぐに出荷されていたので、秋が旬となり、秋が新しいお豆の時期でした。おはぎがつぶあんなのは、このできたての柔らかい皮の小豆を使ったからです。

今は秋に収穫され、農家さんがしばらく置いて豆の状態が安定してから出荷されます。早いところでは、11月には新しい小豆が出ているところもあります。しかし、煮えむらなどがおきやすく、安定しないため、農家さんがお正月に使ってもらえるのに間に合うよう年末まで出荷のタイミングをみてくださっているようです。

新しい小豆を新年から食べるもしくは使うのが今の「あんこ」の旬です。そして農家さんがひと手間かけてくれているからこそ、1年中、安定した美味しいお豆が食べられるということです。

「あんこ」をつくる豆の種類

「あんこ」を作るには、「豆」の存在が重要となります。

和菓子の材料の「豆」については、こちら ↓↓↓

【和菓子➃和菓子の材料「豆」】もっと知りたい豆!たくさんある和菓子で使う豆の種類を上手に使い分けよう
和菓子の材料として使う「豆」についてや、豆の種類として、赤いんげん豆、小豆、いんげん豆、うずら豆、枝豆、青豆、えんどう豆、大福豆、金時豆、黒豆、ささげ、白いんげん豆、白金時豆、白小豆、白花豆、空豆、手芒、大手芒、虎豆、花豆、福白金時などを紹介

「あんこ」の種類

みなさんがご存じの「あんこ」には、お豆の状態やお豆の種類、砂糖の種類などにより、いろんなバリエーションの「あんこ」ができます。

「あんこの種類」はこちら↓↓↓

【季節の手仕事「あんこ」②あんこの種類】種類は無限!あんこの具合やバリエーション豊かなあんこの世界!
基本のあんのつぶあん、つぶしあん、こしあん、白あん、白こしあん、ネキあん、アレンジされた杏あん、芋あん、黄味餡、栗あん、ごまあん、桜あん、べにあん、みそあん、ゆずあん、他にも、うぐいすあん、ずんだあん、大島あん、薯蕷餡、練切餡などの紹介

他にも「あんこ」の種類は、無限に作ることができます。

ぜひ、新しい「あんこ」を開発してみてください。

「あんこ」を使ったお菓子を食べる年間スケジュール

「あんこ」を使ったお菓子が食べられる行事や季節の紹介です。

「あんこ」が食べられた理由としては、小豆の赤が邪気を祓うとされ、それを食べることで魔除けの効果があると古くから信じられていたからです。

「あんこ」を使ったお菓子を食べる年間スケジュールと、季節ごとに食べる「あんこ」菓子、季節に関係なく食べる「あんこ」菓子の種類はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「あんこ」③あんこの年間スケジュール】あんこ入りのお菓子を食べる年間スケジュールの紹介
あんこ入りのお菓子を食べる年間スケジュール、季節ごとに食べるあんこ菓子、季節に関係ないあんこ菓子の種類の紹介。牡丹餅、夜船、御萩、北窓のように、全部同じものだと思われるものでも季節により作り方が違う和菓子は、日本独特の繊細な文化です。

「あんこ(つぶあん)」の簡単レシピ 自分の味のあんこを作る

「あんこ」を作るのは奥が深く、自分の思う味に近づけるにはほど遠いとは思いますが、とにかく何度も繰り返して作ってみるしかないと思っております。レシピを載せるなど烏滸がましいことではありますが、自分が作るのに忘れないようにということもあり、書き記させていただきます。初心者向けに、簡単な基本のつぶあんのレシピとなります。

《 材料 》

小豆 250g

白ざら糖(甘みがくどくならないため。好みのお砂糖でも構いません。) 150g

水 適量

塩 少々

《 レシピ 》

小豆20220120

①小豆を水から2~3分茹で、アク抜きします。

②茹で汁を捨て、鍋を綺麗に洗い、もう一度水から2~3分茹でます。同じ茹でこぼしをもう一度します。3回やると、あとでほとんどアクがでません。

③茹でた小豆に水が被るくらいまで入れ、中火にします。沸騰したら弱火にします。

④アクが出てきたらすくい、常に小豆がお湯から上に出ないように、小豆が浮き上がってきたら、上からささっと水をかけて小豆を沈めます。これを何度も繰り返します。打ち水は絶対にしません。

⑤小豆が簡単に指でつぶれるくらい柔らかくなったら、水分を飛ばすようにして、ざらめ糖を3回に分けて加えていきます。

⑥焦げやすくなりますので、木べらで優しく30~40分練り上げながら、塩をほんの少々入れます。

⑦火を止めて、蓋をせずに冷ますと「あんこ」が落ち着きます。

*仕上げに水飴を少々加えると、しっとりとし、テカリが出ます。

あんこ20220120

冷蔵で2日、冷凍で2週間くらいもちます。

みなさんもぜひ、挑戦してみてください。




あんこのおすすめの逸品

自分で作ることはできないけれど、あんこが食べたくなってしまった方におすすめです。それぞれ、こちらからお取り寄せできます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?

和菓子も「あんこ」も大好きで、京都に行くと3食甘いものを食べている人なのですが、田舎にいるとどうしても、京都のように和菓子が手に入らず、自然と自分で作るようになってしまいました。

職人さんがつくるような難しいものはできませんが、自分にできそうなものは、挑戦するようにしています。

「あんこ」も、祖母が作ってくれたおはぎとぼたもちが忘れられず、まずは「あんこ」から挑戦をしています。ただ、祖母が亡くなってもう40年以上経つものですから、レシピを知っている親族はおらず、私が自分なりに近づけています。ただ、親戚の中でも、祖母と過ごした時間が一番短い私にとって、あまりにも少ない記憶で作っていくには、なかなか難しいものがあります。でも頑張って祖母が作った「あんこ」に近づけて、「おばあちゃんのおはぎとぼたもち」を作れるようになりたいです。

そして、それをまた、伝えていけたら、嬉しいです。

このブログに記していることは、みんなそうです。気に入っていただけた方にだけで構わないので、日本の古き良き姿を伝えていけたら、嬉しく思います。頑張って記していきます。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が、素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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