もっと知りたい「軽羹(かるかん)」とは
鹿児島のお土産でよくいただく、鹿児島銘菓の「軽羹(かるかん)」をご存じでしょうか?
自然薯などの山芋をすりおろし、かるかん粉もしくは米粉、砂糖などを混ぜて、しっとりと蒸しあげたものです。
餡なしで生地だけの「かるかん」と、生地で餡を包んだ「かるかんまんじゅう」があります。
独特な香りともちもちの生地の食感を楽しみましょう。
かるかんを食べる時季
もともとは山芋のシーズンに作られたお菓子となり、鹿児島では9月から6月頃に食べられていたようです。
今では、つくね芋や長芋などが1年中出回りますので、1年を通して食べることができるお菓子になっています。
拘って自然薯を使う場合は、自然薯が食べられる10月から12月頃になります。
かるかんの別名
鹿児島では、砂糖が手に入りにくい時代に大名家で食べられていたことから「かるかん」のことを「殿様菓子」と呼びます。文字通り、郷土を代表するお菓子だからでしょう。
かるかんの歴史
幕末に、島津斉彬が江戸から薩摩に戻った際に江戸の菓子職人を連れて帰り、保存食として作らせたのがこの「かるかん」だったという説がありますが、江戸時代中頃の献立に「かるかん」が食べられていた記録があり、詳細は不明です。
この「かるかん」が全国に広まったのは、かつて鹿児島が帝国海軍連合艦隊の寄港地であり、上陸した海軍の方たちによって、全国に広められたとされています。
かるかんの名前の由来
「軽羹」という字のごとく、「軽い羊羹」からきているようです。生地を蒸し上げると、蒸す前よりも軽くなるため、この名がついたようです。
また昔は、「軽音羹」と書いたようです。
かるかんの分類
和菓子である「かるかん」は、水分が30%以上の生菓子であり、仕上げに蒸した、蒸し菓子です。
かるかんの種類
「かるかん」は、鹿児島では、餡の入っていない生地だけの「かるかん」と、餡を生地で包んだ「かるかんまんじゅう」があります。
本来は、餡の入っていない生地だけの棹菓子の「かるかん」でしたが、今では、餡入りの「かるかんまんじゅう」の方が一般的となっています。
餡なしの「かるかん」と餡入り「かるかんまんじゅう」は、好みが分かれますので、2つがセットになっていると嬉しいですね。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓
かるかんの原料
やまのいも 山芋
里で採れる「里芋」に対して、山で採れる芋の総称を「山芋(やまのいも)」といいます。
「かるかん」で使われる山芋は、「自然薯」や「つくね芋の大和芋」と言われています。自然薯は秋から冬に旬を迎えることから、自分で作るようでしたら、1年中出回る「つくね芋の大和芋」や質が変わりますが「長芋」での代用もできます。
「山芋」についてのまとめ記事はこちら ↓↓↓
かるかんこ 軽羹粉
米から作る粉。うるち米を洗って水に浸けた後、粗く砕き製粉したもの。ほかの粉よりも粗いのが特徴。
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もっと知りたい「かるかんの簡単」レシピ
「かるかん」は、材料に拘らなければ、自分でも、簡単に作ることができます。まずは手に入りそうな材料で、気軽に作ってみてください。
《 材料 》
「自然薯」もしくは「つくね芋の大和芋」 (なければ長芋でもOK) 100g
かるかん粉 (なければ上新粉または米粉でもOK) 100ℊ
ベーキングパウダー 小さじ1
砂糖 100ℊ
卵白 1個分
水 60㎖
あれば、生クリーム30ℊ(出来上がりがもちもちになります)
《 事前準備 》
①型にサラダ油を塗っておくと、生地がはがれやすくなります。
②蒸し器の蓋にさらしを巻くとよいです。私は、手拭いを使います。
③芋は、皮をむき、一晩水につけてアク抜きをするとよい。
《 作り方 》
①ボールに芋をすりおろし、芋を水で溶きます。水は3回くらいに分けて入れてください。あれば、ここで生クリームも入れます。
②砂糖を3回に分けて入れ、その都度よく混ぜます。
③粉とベーキングパウダーをふるいにかけながら入れて混ぜます。
➃別のボールで、卵白を角が立つまで泡立てます。
⑤③に➃を入れてゴムベラでさっくり混ぜ、型に流し入れます。
⑥蒸し器に入れ、中火で約30分蒸します。
「かるかん」が大好きで、不意に食べたくなり、急に作るので、型がなく、お弁当のおかずを入れるアルミホイルで作るのが定番です。見た目が良くないのは勘弁してください。
かるかんのおすすめの逸品
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