【季節の手仕事「椿餅」】『源氏物語』にも出てくる椿餅ってどんなお餅?椿餅の歴史から簡単レシピまで紹介

 1月の和菓子




もっと知りたい「椿餅」の魅力とは

「椿餅」とは、餡を道明寺生地で包んでおまんじゅう型にして、椿の葉を上下に飾った和菓子です。

もともと椿は、常緑樹であることや実が翌年の花が咲くまで枝を離れないことから、縁起の良いお花とされており、「椿餅」は春を待つお菓子として食べられたようです。

椿の花20230123
2023年1月23日

椿餅を食べる時季

椿が咲いている1月頃に食べられる上生菓子です。椿が咲いている時期にしかない和菓子です。

椿餅の分類

上生菓子。餅菓子。

椿餅の歴史と現在の椿餅の違い

「椿餅」は、遣唐使によって日本に伝えられた「唐菓子」のひとつと言われています。正式には「果餅(かへい)」餅類14種の1つです。

『源氏物語』第三十四帖「若葉」の帖には、夕霧をはじめとする若者たちが蹴鞠の後に「椿餅」を食べる場面があります。ただこの当時は、「つばいもちゐ」といい、今のような道明寺生地ではなく、甘葛(あまづら)で甘味をつけた米粉団子(餅)が、椿の葉に挟まっていたようです。餡ももちろん入っていません。

椿餅は当時、椿の葉があるので手で持って食べても汚れないとか、椿の葉が常緑で縁起が良いお菓子とされていました。

椿餅を食べたという場面が出てくるというだけで、紫式部が好きだったかはわかりませんが、現在の「椿餅」とは内容は変われど、平安時代からあったお菓子ということで、歴史のあるお菓子に間違いはありません。これだけ歴史のあるお菓子が、あまり知られていないことに、少し悲しい想いがします。もっと季節の食べ物として、世に出ていてもよいのではないかと思います。




椿餅の地域性

愛知県名古屋市にある川口屋さんでは、「椿餅」は、こしあんを真っ白な羽二重餅でくるみ、寒天をコーティングし、椿の葉をつけるそうです。

椿餅の簡単レシピ

あんこから作ろうと思わず、まずは市販のこしあんを使えば簡単にできます。

《 材料 》10個分

道明寺粉 100g

水 100ml

砂糖 25g

塩 少々

こしあん 150g

椿の葉 20枚

《 準備 》

①こしあんは15gずつに分けて丸めておきます。

②椿の葉は、綺麗に洗い、水気を拭き取り、軸を切り落とし、葉の先を少し切っておきます。

《 作り方 》

①ボウルに道明寺粉を入れ、少しずつ分量の水を加えていき、ラップをかけて、そのまま30分おきます。

②蒸し器で15分蒸します。

③蒸しあがった生地をボウルに入れ、砂糖、塩を加えて、道明寺の粒を潰さないように混ぜます。

➃蒸し器で更に5分蒸します。

⑤ボウルに戻し、粗熱をとり、10等分のします。

⑥1つづつ、丸めて、円形に広げ、餡をのせて包み、椿の葉を上下につけます。

《 応用として 》

①蒸しあがった道明寺生地に紅色の色粉を入れ、出来上がりがピンクになるようにすると春らしくなります。

②蒸しあがった道明寺生地にニッキを入れて、ほのかに大人の味にしたりもします。

椿餅のおすすめの逸品

「道明寺粉」です。「椿餅」だけでなく、「桜餅」にもご利用いただけます。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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