【季節の手仕事「蕗」②蕗の薹(ふきのとう)】天ぷらもいいけど蕗の薹味噌も!春の山菜「蕗の薹」の手仕事

 1月にしたい手仕事




蕗の薹の手仕事

「蕗の薹」なんて食べたことがないという方もいれば、「蕗の薹」大好きという方もいらっしゃるかと思います。1年中ある食材ではありませんし、出回る期間も非常に短いです。独特な味ですが、たまらなくクセになる春を感じる味です。

そんな「蕗の薹の手仕事」として、下処理方法やアク抜きについて、メニューなどを紹介しています。春の味をぜひ味わってみてください。

もっと知りたい「蕗の薹(ふきのとう)」とは

洗ったばかり20240213
2024年2月13日

「蕗の薹」は、春の先駆けとして出てくる「蕗の新芽(花の芽、蕾)」になります。

「薹(とう)」とは、蕗の花のことです。土の中で根が発達し、花の芽(蕾)だけが土からお目見えする形です。この出てきた花の芽(蕾)が「蕗の薹」と言われるものです。「蕗の薹」は、この花の芽(蕾)だけを採り、花の芽(蕾)が開く前の、蕾の状態を天ぷらなどにして食します。

少し暖かくなるだけで、あっという間に「蕗の薹」が開いてしまうので、少し開いてしまったものは、うちでは「蕗の薹味噌」(下記にレシピ有)にします。

ちなみに、根には毒が含まれていると言われているので、絶対に食べません。収穫する際には、地上に出ている花の芽(蕾)の部分だけを切ります。

収穫してから、時間が経てば経つほど、アクが強くなりますので、収穫したらすぐに食べるようにしましょう。「蕗の薹」は、保存などはしません。

「蕗の薹」が食べられる時期としては、地域にもよるかと思いますが、例年、立春から2月いっぱいくらいです。早いと1月中旬から食べることができます。

蕗の薹のメニュー

蕗の薹の定番メニューといったら、この2つです。

蕗の薹の天ぷら

天ぷら20240213
2024年2月13日

「蕗の薹」は、まずは、天ぷらにします。

独特の苦味がたまらなくクセになります。蕗の薹を天ぷらにする時は、アク抜きは必要ありません。中まで土が入っていたりしますので、水に浸けて、水の中で綺麗に洗い、水気を切って、キッチンペーパーなどで水気をとり、小麦粉をつけて、片栗粉を水で溶いた衣をつけて、短時間で揚げます。胃腸が弱い方は、食べ過ぎには注意しましょう。

蕗の薹味噌 《保存食》 レシピ有

「蕗の薹」の頭が少し開いてしまったものは、「蕗の薹味噌」にします。

蕗の薹のほろ苦さも残りつつ、蕗の薹とお味噌のベストマッチがたまらない「蕗の薹味噌」。

宮城県では、この「蕗の薹味噌」のことを「ばっけ味噌」というそうです。

温かいご飯にのせて食べるだけで、なんと贅沢なお味でしょう。冷奴にも、パスタにも、炒め物にも、おにぎりにも、焼きおにぎりにも、チーズに合わせたアレンジ料理にも合います。

《 材料 》 

蕗の薹 大小20個

ごま油 大さじ3

お酒 大さじ4

味噌 60g

砂糖 大さじ2

お湯 100ml

みりん 大さじ1

醤油 小さじ1

《 作り方 》

①蕗の薹は、外側の汚れている皮をむきます。

綺麗に洗った蕗の薹2022頃
蕗の薹半分

②刻んでいきます。そのまま30分ほど水にさらして、アクを抜きます。お水がアクで茶色になりますので、ザルを使って何度か水を変えるようにしてください。

刻んだ蕗の薹をアク抜き

苦味が嫌いな方は、お湯で湯がいてください。ただし、出来上がりの際の蕗独特の香りが飛んでしまうので、それが嫌なら、水でさらしてください。

刻んだ蕗の薹をザルで水揚げ

③フライパンに多めのごま油をひいて、刻んだ蕗の薹を炒めます。

➃お酒を入れます。

⑤味噌と砂糖をお湯で溶き、フライパンに入れます。

蕗の薹味噌煮込み中

⑥水分がなくなるまで、弱火にかけます。焦げやすくなりますので、注意してください。

⑦みりんを入れて、味を調整します。

⑧水分が飛びきったら、醤油を入れます。ハンバーグのようになったら、出来上がりです。味噌は冷めると硬くなりますので、少しゆるいくらいで終わると食べやすくなります。

蕗の薹味噌がハンバーグ状

⑨冷めると味が落ち着いて美味しくなります。

蕗の薹味噌出来上がり

密封容器に入れて、冷蔵庫で約2週間保存可能です。

食べきれなさそうでしたら、そのまま冷凍保存も可能です。

蕗の薹のオリーブオイル漬け

蕗の薹を綺麗に洗って、鍋に塩を入れ1分湯がきます。冷水に入れ色止めし、水気を切ります。刻んで、オリーブオイルに漬けるだけ。食べ方は、パスタなどに和えるだけ。




蕗の薹の姿「蕗の薹写真館」

蕗の薹が可愛くてたまらない私が撮り溜めた「蕗の薹」の写真です。これを見たら、あなたも蕗の薹がきっと好きになります。食べるだけではない、「蕗の薹の姿」をお楽しみください。

霜の中で凍えている20220107
2022年1月7日 「霜の中で凍えている蕗の薹」
20250107
2025年1月7日 「葉付きの蕗の薹」
宇宙人的な20230131
2023年1月31日 「宇宙人的な蕗の薹」
双子ちゃんな20220206
2022年2月6日 「双子ちゃんな蕗の薹」
ぷっくり太った20220206
2022年2月6日 「ぷっくり太った蕗の薹」
自分の見せ方が上手な20230216
2023年2月16日 「自分の見せ方が上手な蕗の薹」
お店に売っているような美味しそうな見栄えの良い20230223
2023年2月23日 「お店に売っているような美味しそうな見栄えの良い蕗の薹」
少し暖かくなってきて伸びてきた20230223
2023年2月23日 「少し暖かくなってきて伸びてきた蕗の薹」
朝日を浴びた20230220
2023年2月20日 「朝日を浴びた蕗の薹」
開く寸前の20230216
2023年2月16日 「開く寸前の蕗の薹」
柔らかくて美味しそうな20230216
2023年2月16日 「柔らかくて美味しそうな蕗の薹」
開いてしまった20210212
2021年2月12日 「開いてしまった蕗の薹」
ぽこぽこ出てきた庭の蕗の薹20230220
2023年2月20日 「ぽこぽこ出てきた庭の蕗の薹」

明日はどんな手仕事する?

毎年、年が明けると庭の蕗の薹が出てくる一体を確認します。年明けはまだまだ寒い日が続いているのに、ぽっこりと蕗の薹が出ていると、心まで温かくなります。

食べたことがあるかないか、好きか嫌いかがはっきりしているものだとは思いますが、年を重ねると自然と好きになる、食べたくなるものなのではないかと思います。

お店に出てきて購入するのも良いですが、育てるのもまた、楽しいものです。毎年手入れもしなくても出てきてくれる強い子です。

気に入っていただけましたら、育ててみてください。

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蕗の楽しみは、蕗の薹だけではありません。蕗の花、蕗の葉、蕗、秋の蕗含め、1年を通して愉しむことができます。よろしければ、下記の関連記事もご覧ください。1年の姿がわかるようになっております。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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