人参の葉を食べたことがありますか?
地元の三島人参は、人参自体がフルーツのように甘くて美味しいのですが、葉もとても甘いです。
人参の葉を食べることは、SDGsにも繋がることだと思っております。食べられるものを捨ててしまっていることが残念でたまりません。ぜひ、人参の葉のことをたくさんの方に知っていただけると嬉しく思います。
その人参の葉について、収穫から食べ方までを紹介します。
人参の葉って食べられるの?
人参の葉の特徴
人参の葉は、緑黄色野菜と同様の扱いで食べることができます。
緑の葉物野菜ですが、ほんのり人参の味もして、更に、甘くも感じます。
栄養価も下記の通り、オレンジ色をした根の部分よりも非常に高く、捨ててしまうのは勿体ないとしかいいようがありません。
ただ、根に付けたままでは、根に水分を吸収されてしまい、すぐに葉がしおれてしまいます。葉付きのにんじんが出荷されるのは、その日や次の日に販売ができる場所、もしくは、根がまだ小さい時に間引かれたものを葉付きで出されています。見栄えという面で、限定されてきてしまうということです。もちろん、しおれてしまった葉は、お水をあげれば復活します。復活方法は下記にあります。
これらの特徴を、デメリットを含め知っていただければ、人参の葉ももう少し、世に出回るのではないかと思います。
葉は緑色をしていますが、根と茎の切り口は、赤オレンジ色をしています。とても不思議です。
人参の葉の栄養価
人参の葉は、βカロテンがにんじんの根の3倍です。他にもビタミンやミネラル、カリウム、カルシウムを豊富に含んでいます。カリウムは、血圧を上昇させるナトリウムを排除し、高血圧の予防をしてくれます。
人参の葉の草丈 ・サイズ・大きさ
人参の葉のサイズは、30~50センチとさまざまです。品種や時期などにもよるかと思います。
人参の葉を手に入れる方法
人参の葉は、普段、葉がついていない状態で販売されていますので、なかなか葉を手に入れることなどはできないのが現実ですが、人参が旬を迎える前の10月中旬から下旬頃は、農家さんが間引きで出されますので狙い目です。
間引きとは、人参の芽がまとまって出てきてしまった場合、人参が根を張るのに大きくなれなくなってしまうため、まだ人参が5センチほどの時に、葉付きである程度を間引きます。
毎年10月中旬、ファーマーズマーケットで、小さな人参の葉付き(間引き菜)を販売しているのを見かけます。葉を求めたいようでしたら、このころの各地のファーマーズマーケットがおすすめです。
人参は、春人参や冬人参など、地域により栽培の時期が異なりますので、間引き菜をお探しになる際には注意してください。
また、間引き菜だけでなく、人参が育った状態のものを葉付きで販売されているところもあります。特に、採れ立てを提供している「道の駅」や「ファーマーズマーケット」では、出逢える確率が高くなります。ぜひ、見つけたら手に入れてみてください。
人参の葉の選び方
人参の葉は、水分を根にとられてしまうため、すぐに水が下がってしまいます。販売している場所でよれよれになっていても、家に戻り、水揚げしてあげれば、元に戻ります。
基本、葉付きで出荷しているということは、農家さんも葉を食べてもらいたいからなので、質が悪いものが並ぶことはないかと思いますが、あまりにも質が良くないと、水が揚がらない可能性もあります。その時には、諦めましょう。
人参の葉が育つ姿と収穫
人参の葉の旬・収穫時期・出荷開始時期
地元三島の三島人参は、10月になると、葉も青々と育ってきて、人参の間引きをする時期です。農家さんは、間引きした5センチくらいのミニ人参を葉付きで販売します。農家さん的には「間引き菜」といい出荷するようなのですが、消費者としては、人参の葉を食べることができる非常に貴重な時期になります。
「三島人参」の「人参の葉」の旬は、9月から11月です。
人参の葉の育ち方
人参が収穫できる頃の葉の状態です。この状態でも十分に食べられますが、もう少し早い時期だと、下の写真のようなしっかりとした葉に出逢うことができます。(下の写真は、三島人参ではなく、違う品種なので時期も違います。)
年明けになると、人参自体はより甘くなってくるのですが、人参の葉はもう終わりです。ただ中でも、出立ての葉の芽は美味しいです。贅沢にそこだけ採って天ぷらにしても美味しくいただけます。
人参の葉の収穫方法
人参自体の収穫は、引き抜くだけなので、簡単です。
ただ、慎重に引き抜かないと、茎と葉が切れて、根である人参本体が土の中に取り残されてしまいます。土の中で少し揺らし、力ずくではなくゆっくりと、人参と呼吸を合わせるように引き抜いてあげると、上手に抜けます。
人参の葉の収穫後の手入れ
人参の葉は、すぐに水が下がってしまいます。しかし、よれっとなってしまっていても、水揚げをすれば、直ぐにシャキッと戻ります。
人参の葉の回復力は凄まじく、水揚げをしてあげると、ピシッと硬くなります。お花と一緒で、足元を少し切ってあげて水につけてあげると、すぐに回復します。ちなみに写真のように、このまま1日水につけたまま置いておくと、もっとシャキッとなります。人参の葉は、お水が大好きなのですね。
人参の葉の保存方法
人参の葉は、日持ちするものではありません。早めに調理するようにしてください。
人参の葉の下処理
人参の葉のアク抜き
アク抜きは必要ありません。
人参の葉の下処理
人参の葉は、根を食べる目的で栽培しているのがほとんどですので、葉に農薬が使われていることもあります。食べる場合には、十分に水洗いするのが安全です。
ただ、葉付きで出荷されている農家さんは、農薬を使っていなくて、葉も食べても安全ですと言った意味で出荷されている方もいらっしゃいます。
どちらかを判断することはできませんが、丁寧に洗って使った方が良いことは、間違いないです。
もっと知りたい「人参の葉」のメニュー
三島人参がたくさん採れる地元三島のお母さんたちは、これをどのように美味しく食べているのでしょう?どのメニューも、緑の葉物野菜を使うのと変わりなく、人参の葉を使います。
人参の葉の和え物
出たての柔らかい葉の芽を使います。白和え、胡麻和えなど。
人参の葉入りサラダ
出たての柔らかい葉の芽を使います。葉を粉々にして散らしても良いですし、1枚づつ使ってもよいです。さっと湯通しすると食べやすくなります。
人参の葉の天ぷら
葉のどの部分でも使えます。水で溶いた粉をつけて揚げるだけです。塩で食べるのが、人参の葉の甘さが引き立って美味しいです。
写真は、三島人参とその葉、玉ねぎのかき揚げです。葉もサクサクして甘くてとても美味しいです。特に人参に近い部分の太い茎の芯の部分が甘いです。これが三島人参の甘さです。
私はやっぱり、天ぷらが好きです。
人参の葉の炒め物①
茎の太い芯に近いところを使います。
三島人参の葉、玉ねぎ、ベーコンの野菜の餡かけです。三島人参の葉が春菊かのように鼻の奥で香り、とても上品な味になります。
人参の葉の炒め物②
しょうゆとみりんでサッと炒めて、ご飯のお供にもできます。
人参の葉入りスープ
茎の太い芯に近いところは細かく、他はざっくり切って使います。
おすすめの三島人参の甘い葉
地元三島では、「三島人参」の栽培をしています。
「三島人参」は、豊かな土壌から作られたカロテン豊富なとっても甘い人参です。人参は、好き嫌いが激しい野菜ですが、三島人参はフルーツのように甘いため、野菜としてのレシピはもちろん、デザートやジャム、ジュースとしていただくのもおすすめです。
「三島人参」は、「箱根西麓三島野菜」というブランド野菜のひとつです。詳しくはこちら↓↓↓
明日はどんな手仕事する?
SDGsではありませんが、野菜は捨てるところなどありません。
農家さんは流石に人参の葉だらけになってしまいますので、捨ててしまいますが、本当は食べるととても美味しいことを誰よりも知っています。
人参においては、皮を剥いたりしますが、人参は皮近くに栄養が集まっていますので皮付近が一番美味しいです。皮を剥かずにそのまま食べても害はありません。
『虫がいたり、虫食いがあるのは、美味しい野菜の証です。(ほぼ農薬は使っていません。)』
こんなPOPをある道の駅の農産物販売所に貼ってあったのを見かけました。本当にその通りだと思います。美味しいからこそ、虫が寄ってくるのです。
以前、知らない人の畑で農薬を使っていて、その野菜を食べた虫たちが大量に死んでいるのを見たことがあります。本当に衝撃的でした。それらの野菜を私たちは食べているのです。農薬に害はないのでしょうが、とてもショックで、それ以来その野菜が食べられなくなりました。
すべての農家さんが、農薬を使っているわけではありません。ただ、農薬を使わずに育ててくださっている農家さんもいます。
うちは、家庭菜園で作る野菜には、牛糞の肥料は使いますが、もちろん農薬などを使いませんので、日々虫との闘いです。でもそれが美味しい証拠ですし、それが普通なのです。牛糞を買ってくる時には、臭いですけどね。
本当の野菜の美味しさを、もっと伝えていけたら、嬉しいです。
人参の葉は、根以上の栄養が豊富です。見つけたら、ぜひ食べてみてくださいね。
それでは、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
小動物のおやつ用に、乾燥したにんじんの葉も販売していました。お取り寄せもできます。↑↑↑
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