夏に薬味や甘酢漬けにすると美味しい「みょうが」。シャキシャキとした食感、爽やかな香り、食べた時の喉を抜ける風味。なんと神秘的な食べ物でしょう。そのみょうがが育つ姿を観察し、そして栽培方法を紹介していきます。
みょうがが育つ姿
みょうがが育つ姿の流れを月ごとに観察していきます。
みょうがは多年草ですので、毎年同じような流れとなります。
4月のみょうがの姿
「みょうがの茎の新芽」が出てきました。これを「茗荷竹(みょうがたけ)」といいます。
「みょうがたけ」もショウガ科ショウガ属の植物です。新芽の若いうちは、薬味や天ぷらにして食べることができます。
「みょうが」は、陽が当たりにくい、じめじめとしたところが大好きです。
茎が伸び、葉が出て茎となり、また葉が出て茎となり、すくすくと育っていきます。
2024年は、異常なくらいたくさん芽が出ています。
5月のみょうがの姿
5月になると、葉がたくさん出てきます。あまり陽も当たらないところにあるのに元気がよく、枯れることも知らない強い子です。写真では、かなり陽が当たっていますが、場所的にはとてもじめじめしたところで毎年育っています。
6月のみょうがの姿
茎と葉がぐんぐん伸びてきました。この時点では、丈は30センチほど、葉の長さも20~25センチほどです。
茎が出ている足元や数十㎝離れたところに、土の中からひょこっとみょうがの芽(正確には花のつぼみ)が出てきます。これが食用の「みょうが」です。茎の根元になるだけでなく、地下茎が発達していますので、少し離れていることろからも出てきますので、収穫の際には注意してみてください。
6月下旬から10月は、こまめに周辺の草取りをしておくのがよさそうです。
収穫時期は、毎年多少のずれはあるものの、「夏みょうが」が6月下旬~8月下旬、「秋みょうが」が9月下旬から10月中旬に出てきます。
7月・8月のみょうがの姿
葉と茎が伸びてきます。丈は、40~50㎝、葉の大きさは20~30㎝になります。
毎年、肥料も手入れもしていないのに、元気いっぱい出てきてくれることに感謝です。
みょうがの葉は、入浴剤として、刻んでお風呂に入れて利用することもできます。
うちは、何十年とここでみょうがが採れるため、夏みょうがと秋みょうがの苗が混ざったのか否かは定かではありませんが、1年に2度収穫の時期があることは、毎年欠かさずです。
「みょうが」が育つのを待っている間に、花が咲いてしまっているなんてことが多いです。この時期は、どうしても雑草が多く、隠れてみょうがの芽が出てくるので、気が付きにくいのです。
みょうがの芽が土の中から出てきて育ち5センチほどの大きさになると、すぐに花が咲きます。しかし、花が咲いてからでは、実が硬くなってしまうので食べられなくはありませんが、味が落ちてしまいます。うちは、花を取って食べてしまいますが、できれば花が咲く前の柔らかいうちに収穫しましょう。
もう少し大きくなるのを待とうと思うと、急にお花のつぼみが伸びてきます。
白くて透き通った花は、先端が3裂し、大きな中央の裂片が立ちます。内側に1本の雄しべと雌しべがあり、仮雄しべが唇弁状になって前面に突き出します。神秘的な姿はとても綺麗です。そのままにして、見ていたいくらいですが、残念ながら1日花です。
収穫方法は、みょうがの周辺の土を少しよけて、みょうがの根元をはさみで切るだけです。
9月・10月のみょうがの姿
9月下旬から10月中旬にも同じように、みょうがの芽が出てきます。これが「秋みょうが」です。夏も終わり、忘れたころに収穫ができるので、油断しがちですが、忘れずに収穫しましょう。
秋の収穫が終わったら、茎と葉を根元から切ってしまいます。もちろん、根は抜きません。その後は、何もしません。庭の土のため、特に肥料など与えなくても、また春になると芽が出てきます。
みょうがの栽培方法
みょうがの栽培には、ほとんど手がかかりませんので、みょうがを育てるのが初めての方でも、簡単にできます。ぜひ挑戦してみてください。
プランター栽培
お庭がないという方でも、みょうがはプランターでの栽培も可能です。陽が当たらなくても育ちますので、藁や稲などをプランターの土の上に敷いてあげて、水やりさえ忘れずにしてあげれば、手間もなくとても簡単に育ちます。毎年出てきてくれるので、夏になるとみょうがを食べる方なら、育てるのはおすすめです。プランターで育てる際には、肥料などもその都度あげた方が良いかもしれません。
植え付け
地下茎を手に入れたら、すぐに植え付けます。
株間は15センチ以上、深さは5~10センチほど、芽が上を向くように土をかぶせます。
植える場所
みょうがは、日当たりの悪いジメジメしたところが大好きです。普通の植物が育たない場所で、元気に育ちます。
適した気温
日本での栽培であれば、問題のない気温です。みょうがは、寒さにも暑さにも強いです。ただし、陽当たりの良いところは好みませんので、ご注意ください。
土
野菜用の培養土で、水持ちがよく、通気性もよい腐葉土が多く含まれている土がおすすめです。
肥料
化学肥料を使用します。また、葉が出そろった頃に、科学肥料の追肥をします。
水やり
湿っている方が好きなので、あまり乾燥しないように水やりをするのがよいでしょう。どうしても乾燥してしまうようでしたら、「みょうが」を植えてあるところ一体に藁を敷いてあげると、多少の乾燥を防ぐことができます。
株分け・増やし方
秋みょうがの収穫が終わった10月頃に、根を掘り起こしてみてください。地下茎15~20センチ幅に切り分けて、新しく植え込みます。
植え替え方法
植え替えは、2月~3月頃、根から掘り起こします。新しく植える場所は問題ありませんが、今まで植えておいた場所が、連作障害を起こす可能性があります。間をおいてから、次のものを植えるようにした方が良いかもしれません。
みょうがの収穫について
収穫時期
夏みょうが 7月下旬~8月下旬
秋みょうが 9月下旬~10月中旬
お住まいの地域により、多少ずれるかもしれません。
収穫方法
収穫方法は、みょうがの周辺の土を少しよけて、みょうがの根元をはさみで切るだけです。
写真は、根がどこまで続くかほり進めたのですが、意外と長かったです。収穫する際には、土から出ているすぐのところをハサミで切れば大丈夫です。根はこんなに長く掘らなくて大丈夫です。
収穫後の手入れ
秋みょうがの収穫が終わったら、茎と葉は根元で切り落としてしまいます。もちろん地中にある根は、そのままです。
みょうがの保存方法
収穫したみょうがの保存方法としては、乾燥に弱いため、1つずつペーパータオルに包んで冷蔵庫で保存するとよいでしょう。
みょうがの賞味期限
みょうがの賞味期限は、旬のものなので、収穫したらすぐにいただくか、甘酢漬けなどにして長期保存できるように調理してしまいましょう。
みょうがの下処理
みょうがに下処理は特にありませんが、土の中から出てきているものなので、洗う際に水の中に入れておくと、中の土が出てくれます。しっかり洗うようにしましょう。
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