【季節の手仕事「茗荷(みょうが)」②みょうが栽培方法】もっと知りたいみょうがの神秘!みょうがが育つ姿

 7月にしたい手仕事

夏に薬味や甘酢漬けにすると美味しい「みょうが」。シャキシャキとした食感、爽やかな香り、食べた時の喉を抜ける風味。なんと神秘的な食べ物でしょう。そのみょうがが育つ姿を観察し、そして栽培方法を紹介していきます。




みょうがが育つ姿

みょうがが育つ姿の流れを月ごとに観察していきます。

みょうがは多年草ですので、毎年同じような流れとなります。

4月のみょうがの姿

みょうが竹20230414
2023年4月14日
みょうが新葉20240418うち
2024年4月18日

「みょうがの茎の新芽」が出てきました。これを「茗荷竹(みょうがたけ)」といいます。

「みょうがたけ」もショウガ科ショウガ属の植物です。新芽の若いうちは、薬味や天ぷらにして食べることができます。

葉1枚20230427
2023年4月27日

「みょうが」は、陽が当たりにくい、じめじめとしたところが大好きです。

茎が伸び、葉が出て茎となり、また葉が出て茎となり、すくすくと育っていきます。

みょうが20240428うち
2024年4月28日

2024年は、異常なくらいたくさん芽が出ています。

5月のみょうがの姿

みょうがの葉20210510
2021年5月10日

5月になると、葉がたくさん出てきます。あまり陽も当たらないところにあるのに元気がよく、枯れることも知らない強い子です。写真では、かなり陽が当たっていますが、場所的にはとてもじめじめしたところで毎年育っています。

6月のみょうがの姿

みょうがの集まり20230613
2023年6月13日

茎と葉がぐんぐん伸びてきました。この時点では、丈は30センチほど、葉の長さも20~25センチほどです。

芽20240626
2024年6月26日

茎が出ている足元や数十㎝離れたところに、土の中からひょこっとみょうがの芽(正確には花のつぼみ)が出てきます。これが食用の「みょうが」です。茎の根元になるだけでなく、地下茎が発達していますので、少し離れていることろからも出てきますので、収穫の際には注意してみてください。

6月下旬から10月は、こまめに周辺の草取りをしておくのがよさそうです。

収穫時期は、毎年多少のずれはあるものの、「夏みょうが」が6月下旬~8月下旬、「秋みょうが」が9月下旬から10月中旬に出てきます。

7月・8月のみょうがの姿

みょうがの葉20220819
2022年8月19日

葉と茎が伸びてきます。丈は、40~50㎝、葉の大きさは20~30㎝になります。

毎年、肥料も手入れもしていないのに、元気いっぱい出てきてくれることに感謝です。

みょうがの葉は、入浴剤として、刻んでお風呂に入れて利用することもできます。

夏みょうが20220819
夏みょうが 夏は小ぶりです 2022年8月19日 

うちは、何十年とここでみょうがが採れるため、夏みょうがと秋みょうがの苗が混ざったのか否かは定かではありませんが、1年に2度収穫の時期があることは、毎年欠かさずです。

みょうがが出てくる姿20220819
2022年8月19日

「みょうが」が育つのを待っている間に、花が咲いてしまっているなんてことが多いです。この時期は、どうしても雑草が多く、隠れてみょうがの芽が出てくるので、気が付きにくいのです。

みょうがの姿20220819
2022年8月19日

みょうがの芽が土の中から出てきて育ち5センチほどの大きさになると、すぐに花が咲きます。しかし、花が咲いてからでは、実が硬くなってしまうので食べられなくはありませんが、味が落ちてしまいます。うちは、花を取って食べてしまいますが、できれば花が咲く前の柔らかいうちに収穫しましょう。

つぼみ20230720
花のつぼみ 2023年7月20日 

もう少し大きくなるのを待とうと思うと、急にお花のつぼみが伸びてきます。

みょうがの花20230720
開花 2023年7月20日
みょうがの白い花20230819
2022年8月19日

白くて透き通った花は、先端が3裂し、大きな中央の裂片が立ちます。内側に1本の雄しべと雌しべがあり、仮雄しべが唇弁状になって前面に突き出します。神秘的な姿はとても綺麗です。そのままにして、見ていたいくらいですが、残念ながら1日花です。

みょうがの白い花綺麗20220819
2022年8月19日

収穫方法は、みょうがの周辺の土を少しよけて、みょうがの根元をはさみで切るだけです。

9月・10月のみょうがの姿

秋みょうが20221009
秋みょうが 夏みょうがよりも大きく、色が濃いです 2022年10月9日

9月下旬から10月中旬にも同じように、みょうがの芽が出てきます。これが「秋みょうが」です。夏も終わり、忘れたころに収穫ができるので、油断しがちですが、忘れずに収穫しましょう。

秋の収穫が終わったら、茎と葉を根元から切ってしまいます。もちろん、根は抜きません。その後は、何もしません。庭の土のため、特に肥料など与えなくても、また春になると芽が出てきます。




みょうがの栽培方法

みょうがの栽培には、ほとんど手がかかりませんので、みょうがを育てるのが初めての方でも、簡単にできます。ぜひ挑戦してみてください。

プランター栽培

お庭がないという方でも、みょうがはプランターでの栽培も可能です。陽が当たらなくても育ちますので、藁や稲などをプランターの土の上に敷いてあげて、水やりさえ忘れずにしてあげれば、手間もなくとても簡単に育ちます。毎年出てきてくれるので、夏になるとみょうがを食べる方なら、育てるのはおすすめです。プランターで育てる際には、肥料などもその都度あげた方が良いかもしれません。

植え付け

地下茎を手に入れたら、すぐに植え付けます。

株間は15センチ以上、深さは5~10センチほど、芽が上を向くように土をかぶせます。

植える場所

みょうがは、日当たりの悪いジメジメしたところが大好きです。普通の植物が育たない場所で、元気に育ちます。

適した気温

日本での栽培であれば、問題のない気温です。みょうがは、寒さにも暑さにも強いです。ただし、陽当たりの良いところは好みませんので、ご注意ください。

野菜用の培養土で、水持ちがよく、通気性もよい腐葉土が多く含まれている土がおすすめです。

肥料

化学肥料を使用します。また、葉が出そろった頃に、科学肥料の追肥をします。

水やり

湿っている方が好きなので、あまり乾燥しないように水やりをするのがよいでしょう。どうしても乾燥してしまうようでしたら、「みょうが」を植えてあるところ一体に藁を敷いてあげると、多少の乾燥を防ぐことができます。

株分け・増やし方

秋みょうがの収穫が終わった10月頃に、根を掘り起こしてみてください。地下茎15~20センチ幅に切り分けて、新しく植え込みます。

植え替え方法

植え替えは、2月~3月頃、根から掘り起こします。新しく植える場所は問題ありませんが、今まで植えておいた場所が、連作障害を起こす可能性があります。間をおいてから、次のものを植えるようにした方が良いかもしれません。

みょうがの収穫について

収穫時期

夏みょうが 7月下旬~8月下旬

秋みょうが 9月下旬~10月中旬

お住まいの地域により、多少ずれるかもしれません。

収穫方法

みょうがの根2023

収穫方法は、みょうがの周辺の土を少しよけて、みょうがの根元をはさみで切るだけです。

写真は、根がどこまで続くかほり進めたのですが、意外と長かったです。収穫する際には、土から出ているすぐのところをハサミで切れば大丈夫です。根はこんなに長く掘らなくて大丈夫です。

収穫後の手入れ

秋みょうがの収穫が終わったら、茎と葉は根元で切り落としてしまいます。もちろん地中にある根は、そのままです。

みょうがの保存方法

収穫したみょうがの保存方法としては、乾燥に弱いため、1つずつペーパータオルに包んで冷蔵庫で保存するとよいでしょう。

みょうがの賞味期限

みょうがの賞味期限は、旬のものなので、収穫したらすぐにいただくか、甘酢漬けなどにして長期保存できるように調理してしまいましょう。

みょうがの下処理

みょうがに下処理は特にありませんが、土の中から出てきているものなので、洗う際に水の中に入れておくと、中の土が出てくれます。しっかり洗うようにしましょう。

みょうが栽培のおすすめの逸品

みょうがの苗のセットです。夏みょうがと秋みょうがの苗です。みょうがを育ててみませんか?毎年楽しめます。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

みょうがの関連記事

◆みょうがのすべてが詰まった「みょうが①みょうがまとめ」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「茗荷(みょうが)」①みょうがまとめ】もっと知りたい!みょうがの手仕事のすべて
みょうがについて、英名、原産、歴史、産地、科属、似ているもの、葉しょうがとの違いや見分け方、旬、出荷開始時期、サイズ、草丈、茎、葉、花びらのつぼみ、花、特徴、断面、栄養価、季語、手に入れる方法、選び方、栽培方法、簡単レシピなどを紹介

◆みょうがが無限に食べられる「みょうが③みょうがのメニュー」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「茗荷(みょうが)」③みょうがメニュー】みょうがを思う存分使ったメニューや保存食9選!
みょうがを使ったメニューとして、甘酢漬け、みょうが味噌、山形のだし、みょうがダレ、肉巻き、梅和え、混ぜご飯、浅漬け、刻み漬け、みょうがを加えるとレベルアップするメニューなどを紹介しています。

季節の手仕事の関連記事

◆「季節の手仕事カレンダー」の記事はこちら ↓↓↓

季節の手仕事カレンダー
季節の手仕事をまとめた月ごとに「季節の手仕事カレンダー」。これを見るだけで、季節の手仕事を忘れずにできます。季節を感じながら、楽しく季節の手仕事をしましょう。

◆「食材別の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

食材別の季節の手仕事
季節の保存食を作るのに必要なメインの食材を、食材別で紹介しています。野菜、山菜、野草、果物など分野に分けております。それぞれの食材が育つ姿、本当の旬、収穫方法、アク抜きや下処理、保存食のレシピやメニューなど、季節の手仕事を紹介しています。

◆「和菓子の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

和菓子の季節の手仕事
和菓子で季節を感じるために、行事食など特定の日に食べる和菓子、季節の和菓子の種類、1年中食べられる和菓子の種類、地域の和菓子の種類などを紹介。高級なイメージのある和菓子ですが、普段使いの和菓子もたくさんあり、和菓子がもっと身近になります。

◆「暦としつらえの季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

暦としつらえの季節の手仕事
二十四節気、七十二候、五節句、節供、雑節などの暦に沿って季節を感じられるよう、カレンダー式に紹介。それぞれの暦の行事食、その時期に旬を迎える食べ物や和菓子、お花やしつらえなどの関連を含めた季節の手仕事を紹介。しつらえるものについても紹介。

◆「お花の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

お花の季節の手仕事
お花を上手に生ける上で知っておくとよいことは、そのお花がどのように芽がでて、葉が開き、茎が伸びて、花が咲き、かれていくのかを知ることです。出生を知ることで、そのお花のいけ方や活かし方がわかります。お花が咲く本当の季節もお花別に紹介します。

◆「旬の食材探しで訪れたい道の駅」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

おすすめの食材店と道の駅
旬の食材を探しに行くのにマストな探し方は、農家さんが作っているものを持ち込む、道の駅、旅の駅、村の駅、川の駅、ファーマーズマーケットです。手に入らない食材の宝庫です。また、個人的によく利用している地元の食材のお店もご紹介しています。



20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

asunaniをフォローする
 7月にしたい手仕事 8月にしたい手仕事 9月にしたい手仕事10月にしたい手仕事
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました