【季節の手仕事「たけのこ」⑤たけのこの種類】孟宗竹、破竹、古参竹(布袋竹)、真竹の種類の違いを比較

 3月にしたい手仕事

たけのこの種類は、孟宗竹が終わると破竹、破竹が終わると布袋竹といったかたちで、ほぼ種類の順に世に出てくるのでとてもわかりやすいです。そのたけのこの各種類の紹介です。

その他、たけのこの収穫方法、下処理の仕方、皮のむき方、アク抜きの仕方、調理方法、メニュー、レシピなどは、下記関連記事よりご覧ください。




孟宗竹(もうそうちく、もうそうだけ)

孟宗竹の白20230417高木さんち
2023年4月17日 

一般的に春に出回るたけのこは、この「孟宗竹(もうそうちく、もうそうだけ)」になります。

◆原産 

アジア

◆別名  

「江南竹」「早生竹」

◆科属 

イネ科マダケ属 

◆収穫時期 ・旬 

3月中旬から5月中旬

◆太さ 

出立ての頃は手のひらサイズのものもありますが、直径20㎝にもなる大きなものもあります。

◆長さ・丈 

出回るのは、約30センチくらい

◆皮のむき方 

たけのこ③たけのこの下処理」にあります。

◆アク抜き

土の中に潜った状態であれば、アクはありませんが、陽に当たるとアク抜きが必要となります。

たけのこ③たけのこの下処理」にあります。

◆特徴 

節が1輪。茎の表面に粉をふいたような白いのが特徴。

◆手に入れる方法

スーパーなどでも出回る種類です。水煮してあるものは、年中販売されています。

◆おすすめメニュー

たけのこ料理全般。孟宗竹は、先端の柔らかい部分は和え物に、根元の歯応えのある部分は煮物や焼き物にするのがおすすめです。

破竹(はちく)、淡竹(あわだけ)、呉竹(くれたけ)

破竹20220614
2022年6月14日 写真を撮る前に皮をむいてしまいました。

破竹は、孟宗竹に比べ、世にはあまり出回らないたけのこです。

◆原産 

中国原産

◆別名  

「淡竹(あわだけ)」「呉竹(くれたけ)」

◆科属 

イネ科マダケ属

◆収穫時期・旬

5月中旬から6月中旬まで。孟宗竹が終わった後に出てきます。

◆太さ 

直径10㎝くらいの細身 布袋竹よりは太い

◆長さ・丈 

地上の伸びた長さが30~40㎝の頃が食べ時です。

◆外皮色 

皮の色が濃い茶紫色なので、すぐにわかります。皮に毛がありません。

◆皮のむき方 

たけのこ③たけのこの下処理」にあります。

◆アク抜き

アクが少ないので、下茹でだけでそのまま食べることができます。アク抜きの必要はありません。

◆特徴

「破竹の勢い」という言葉の破竹です。急に伸びる、勢いがあるなどの例えで使われます。まさに、勢いのある伸び方をするたけのこです。

節が二輪状。

◆手に入れる方法

写真は、三島の破竹です。道の駅「箱根峠」など道の駅やファーマーズマーケットで手に入ります。

◆おすすめメニュー

破竹は、甘くて柔らかいので、一般的なたけのこ料理もできますが、根元は天ぷらにしてサクサク、ホクホクいただくのがおすすめです。

破竹の天ぷら20220614

破竹の先は、とっても柔らかいのでたけのこのお寿司におすすめです。わさび醤油でどうぞ。

破竹のにぎり寿司20220614




布袋竹(ほていだけ、ほていちく)・古参竹(こさんだけ)

布袋竹全体20230522ふじおやまにて購入
2023年5月22日 

布袋竹は、孟宗竹に比べ、世にはあまり出回らないたけのこです。

◆原産 

中国原産

◆別名 

「多般竹」。鹿児島県では、古参竹、小桟竹、虎山竹、五三丈(すべてこさんだけと読みます)と呼ばれます。

◆科属 

イネ科マダケ属。 

◆交配 

真竹の園芸品種

◆収穫時期・旬 

5月下旬から6月上旬に出回ります。

◆太さ 

3~5センチくらいのものです。

布袋竹切り口

◆長さ・丈 

写真のもので、長さ約30センチくらい。

布袋竹先

◆皮のむき方 

たけのこ③たけのこの下処理」にあります。

◆アク抜き 

アクがないのでそのまま食べられます。アク抜き不要。

◆特徴

甘みがあって柔らかい。

杖や魚釣りの竿などに使われる細くて丈夫な竹です。

◆手に入れる方法  

道の駅やファーマーズマーケットで手に入ります。

真竹(まだけ)

真竹は、孟宗竹に比べ、世にはあまり出回らないたけのこです。

◆原産 

中国原産

◆別名 

「タケ」「苦竹 にがだけ」「真柄竹」

◆科属

イネ科マダケ属

◆収穫時期・旬 

破竹が終わった頃の6月中旬から出てきます。

◆太さ 

孟宗竹よりも細く、破竹よりは太い

◆長さ・丈 

食用として出回るものは30~50センチ

◆外皮色 

濃い茶色の皮に黒い斑点がありますので、すぐにわかります。

◆皮のむき方 

たけのこ③たけのこの下処理」にあります。

◆アク抜き 

たけのこ③たけのこの下処理」にあります。

◆特徴

節が二輪状。

出立てでも、エグミや苦味があるので、大きくなってから先の部分を食べることができます。

◆手に入れる方法 

道の駅やファーマーズマーケットで手に入ります。

筍芋(たけのこいも)

たけのこ芋20221105
2022年11月5日

筍芋(たけのこいも)と呼ばれるものがあります。

「たけのこ」とは言われますが、たけのこのような細長い形をした「里芋」になります。

詳しくは、「里芋」の記事をご覧ください。↓↓↓

【季節の手仕事「里芋」②里芋の品種】もっと知りたい里芋の品種!たくさんある里芋の品種とそれぞれの特徴
里芋の品種として、アオイモ、アカメイモ、イシカワコイモ、イシカワワセマル、エグイモ、エビイモ、カラノイモ、きょういも、セレベス、タイモ、タケノコイモ、ツルノコイモ、ドダレ、ハスイモ、ミズイモ、ヤツガシラなどを紹介しています。

たけのこのおすすめの逸品

たけのこの収穫には、「たけのこ鍬」があると便利です。こちらからお取り寄せできます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?

「孟宗竹」は、採りに行ったり、いただいたりして、時期になると必ず食べますが、他の種類は、スーパーなどにも売り出されないことが多く、あまりお目にかからないかもしれません。

道の駅やファーマーズマーケットに行くと、それぞれの時期であれば販売しています。

孟宗竹とは違って、食べやすい種類もあります。処理の仕方もほとんど同じです。

ぜひ、お試しください。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

たけのこの関連記事

◆「たけのこ①たけのこまとめ」についての記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「たけのこ」①たけのこまとめ】収穫、アク抜き、むき方、レシピなどのたけのこまとめ
たけのこの収穫方法、収穫期間、収穫方法、たけのこのアクやえぐみについて、たけのこの下処理である皮むきやアク抜きの仕方、たけのこの保存方法、収穫した日限定のたけのこの贅沢な食べ方、たけのこの保存食のレシピなど、たけのこのまとめ記事となります。

◆「たけのこ②たけのこの収穫方法」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「たけのこ」②たけのこの収穫】思っているより重労働!たけのこを見つけて収穫するまで
たけのこの収穫の時期についてや、収穫の準備として用意するものとしてたけのこ鍬、軍手、虫よけスプレー、ダンボール箱など、服装として長袖長ズボン長靴、たけのこの探し方、収穫方法、収穫の注意などを紹介しています。

◆「たけのこ③たけのこの下処理とアク抜き方法」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「たけのこ」③たけのこの下処理】またやりたくなる!たけのこのアク抜きや手早い皮のむき方
たけのこのアクとえぐみについて、たけのこの下処理の方法として、皮をむいてからアク抜きする方法や、アクを抜いてから皮をむく方法をご紹介。大量に手に入った際の保存方法も紹介しています。

◆「たけのこ➃たけのこのレシピ」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「たけのこ」➃たけのこレシピ】採れ立て限定レシピ4選ほか、たけのこの保存食レシピを紹介
自分で採ってきたからこそできる新鮮なたけのこを使った贅沢な食べ方として、焼きたけのこ、たけのこのお刺身、ひめ皮のしょうが醤油を紹介。保存食として、塩漬け、たけのこラー油、メンマを紹介。最終手段として、冷凍保存の方法を2種類ご紹介。

◆「たけのこ⑥幼竹で作るメンマ」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「たけのこ」⑥幼竹(ようちく)】もっと知りたい幼竹!美味しいメンマは幼竹から作られます
幼竹(ようちく)とは、たけのこから竹になるまでのものです。幼竹でメンマを作ります。幼竹を収穫し、処理するのは大変です。メンマにするには、竹を茹でて塩漬けして1ヶ月おきます。味付けをして出来上がりです。手作りのメンマをお楽しみください。

◆お花で使う「竹」についての記事はこちら ↓↓↓

【季節の花図鑑「竹」】観賞用としても、竹の製品としても、食べものとしても、どれも一流な竹の魅力
竹について、竹の原産、竹林の有名な場所、竹の科属、竹の歴史、竹の根、竹の茎、竹の特徴、竹を喩えた言葉、竹の種類の一覧、竹の笹の違い、竹をいける時の注意、竹の花について、竹から作られるもの、京銘竹について、食べる竹たけのこについてなどを紹介。

季節の手仕事の関連記事

◆「食材別の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

食材別の季節の手仕事
季節の保存食を作るのに必要なメインの食材を、食材別で紹介しています。野菜、山菜、野草、果物など分野に分けております。それぞれの食材が育つ姿、本当の旬、収穫方法、アク抜きや下処理、保存食のレシピやメニューなど、季節の手仕事を紹介しています。

◆「季節の手仕事カレンダー」はこちら ↓↓↓

季節の手仕事カレンダー
季節の手仕事をまとめた月ごとに「季節の手仕事カレンダー」。これを見るだけで、季節の手仕事を忘れずにできます。季節を感じながら、楽しく季節の手仕事をしましょう。

◆「和菓子の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

和菓子の季節の手仕事
和菓子で季節を感じるために、行事食など特定の日に食べる和菓子、季節の和菓子の種類、1年中食べられる和菓子の種類、地域の和菓子の種類などを紹介。高級なイメージのある和菓子ですが、普段使いの和菓子もたくさんあり、和菓子がもっと身近になります。

◆「暦としつらえの季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

暦としつらえの季節の手仕事
二十四節気、七十二候、五節句、節供、雑節などの暦に沿って季節を感じられるよう、カレンダー式に紹介。それぞれの暦の行事食、その時期に旬を迎える食べ物や和菓子、お花やしつらえなどの関連を含めた季節の手仕事を紹介。しつらえるものについても紹介。

◆「お花の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

お花の季節の手仕事
お花を上手に生ける上で知っておくとよいことは、そのお花がどのように芽がでて、葉が開き、茎が伸びて、花が咲き、かれていくのかを知ることです。出生を知ることで、そのお花のいけ方や活かし方がわかります。お花が咲く本当の季節もお花別に紹介します。

◆「おすすめの食材店と旬の食材探しで訪れたい道の駅」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

おすすめの食材店と道の駅
旬の食材を探しに行くのにマストな探し方は、農家さんが作っているものを持ち込む、道の駅、旅の駅、村の駅、川の駅、ファーマーズマーケットです。手に入らない食材の宝庫です。また、個人的によく利用している地元の食材のお店もご紹介しています。



20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

asunaniをフォローする
 3月にしたい手仕事 4月にしたい手仕事 5月にしたい手仕事 6月にしたい手仕事
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました