秋から春までのさつまいもシーズンの間に、10回以上は作る「干し芋」。
長期保存のために作っているのに、なぜかすぐになくなってしまう、いつの間にか食べてしまっている甘くて柔らかい「干し芋」の作り方を紹介します。
もっと知りたい「干し芋」について
干し芋は、簡単に言うと、さつまいもを蒸して、干したものです。
さつまいも自体が美味しいのに、干し芋にする理由はあるのでしょうか。
それはなんといっても、長期保存できること、よりさつまいもが甘くなること、そしてなにより、いつでもどこでも気軽にお芋を食べることができるということです。毎日のように焼き芋を食べているものにとっては、干し芋があると、お芋のオフシーズンにとても助かります。
干し芋も、焼き芋同様、もっと人気になると嬉しいです。
干し芋にするさつまいもの品種
干し芋にするさつまいもの種類に適している品種は、水分が多く、しっとりしているさつまいもが適しています。ごく一般的には、下記種類が適しているといわれています。ただし、干し芋を作るさつまいもは、干し芋専用で作られている品種が多く、一般的には出回らない品種が多くなります。それでは、干し芋を作りたくても作れませんので、干し芋に適している品種も一緒に紹介します。
さつまいもの品種の詳しい内容に関しては、こちらをご覧ください。↓↓↓
干し芋専用のさつまいもの品種
干し芋にするために作られているさつまいもの為、市場ではあまり見かけることのない品種です。
・泉芋(いずみいも)
・玉豊(たまゆたか)
・玉乙女(たまおとめ)
干し芋にするおすすめ品種
プロではない、私たち一般人が干し芋を作るのにおすすめの手に入りやすい品種です。
・安納芋
・安納紅
・紅はるか
・あまはづき
干し芋の白い粉の正体
干し芋の白い粉の正体が気になりませんか?粉糖がかかっているの?それともカビ?これは、自分で作るとどうして出てこないのか?疑問ばかりですね。
これは、さつまいもの品種にも違いがあるようです。
干し芋専用品種である「玉豊」や「玉乙女」などという品種が、粉をふきやすいようなのですが、この「玉豊」や「玉乙女」という品種は、スーパーなどに出回ることはなく、干し芋を作られる業者さんだけにしか手にはいらないようです。
粉をふかせたいようでしたら、温度と湿度に気を付けて干せば普通のさつまいもでもできるようです。ただ、技術と時間がかかるということになります。
【季節の手仕事・保存食】三島甘藷で作る干し芋のレシピ
干し芋を作るのに使うさつまいもについて
干し芋にするさつまいもは、甘くねっとりした「三島甘藷の紅はるか」を使います。
さつまいもの形状は、丸めの大きいさつまいもが薄く切りやすく適しています。
最近では、縦半分をそのまま干し芋にしてある「丸干し」というタイプの干し芋もあります。細長いさつまいもであれば、それもおすすめです。
干し芋の作り方
①さつまいもを1時間ほど水にさらしておきます。大きなお芋ならば、1時間以上水にさらしてもよいくらいです。
②水から蒸し器で蒸します。強火で沸騰したら、弱火にして30分蒸します。大きなお芋ならば1時間蒸してもよいでしょう。弱火で長ければ長く蒸すほど、柔らかくて甘い干し芋ができます。
30分経ったら、串で柔らかさを確認してください。サクッとするようなら、もう少し蒸してください。とろっとろなら大丈夫です。
③熱いうちに皮をむきます。簡単にむけます。逆に簡単にむけないようならば、もう少し蒸してください。
④粗熱がとれたら、水で湿らせた包丁で、縦方向(筋と同じ方向)に2センチの厚さに切ってください。包丁は、水で湿らせると柔らかいお芋もすんなり切れます。
厚さは好みです。1センチなら歯ごたえのある硬さになります。2センチならふんわり柔らかいものができます。
⑤干します。風通しのよい網がおすすめです。なければ、ザルでも大丈夫です。
天気の良い日に、陽に当てながら、風があるとより良いです。できれば、作る前に2~3日先までの天候をチェックし、晴れる日が続く日を狙いましょう。
1日1回表裏を返すのがおすすめです。
柔らかいのが好きな方は2日ほど、硬めが好きな方は3~5日干して様子をみてください。
また、外に干すことができないとか、早く作りたいという方は、柔らかさには欠けますが、オーブンで低温でじっくり焼いてもできます。
干し芋の保存方法
干し芋なので、常温でビニール袋での保存が良いのかと思っておりましたら、うちは湿気の多い土地柄のため、冬なのに干し芋がカビました。
でもお芋が厚めで柔らかめが好きなので、長期間は干さず、天気の良い日に4日干したら冷凍することにしました。解凍などはせず、そのまますぐに食べることができます。
これが、現時点でのベストな作り方です。
この方法で大量に作っておけば、夏にさつまいも不足にならない気がします。
干し芋の手仕事記録
「手仕事記録」は、私自身が収穫したり作った日にちとなります。毎年の収穫や作る日にちの目安になればと思い、できる範囲で記録をしております。比較的暖かい静岡県にての記録となりますので、地域により前後するかと存じますが、お役に立てると幸いです。
まずは、目安と思ってください。3日干すだけでこれだけ小さくなります。この頃は、まだ切り方が1センチくらいで薄いです。出来上がりも歯応えがある感じになります。
厚さではなく、「丸干し」の容量で小さめのお芋を半分に切るようになりました。それでも3センチほどの厚さです。4日干しても、とても柔らかいです。
干し芋の残渣(ざんさ)問題
干し芋の残渣(ざんさ)問題とは、干し芋を作る際に、皮をむくときに皮を厚くむくことから出る廃棄部分が多い問題のことを言います。捨てられる部分が多く、食品ロス問題となっております。
干し芋を多く生産している茨城県では、この問題に取り組んでいる最中とのことです。
何か良いアイデアが浮かぶことを願っています。
私が自分で作る分には、ペラペラな皮をむくだけですし、蒸してすぐに皮をむけば、皮は簡単にはがれ、ロスになる部分などはありません。大量に作られる会社さんなどとは、比べ物にならないのでしょうが...。
干し芋のおすすめの逸品
自分で作る「干し芋」も美味しいのですが、さつまいもがオフシーズンの時には、こちらもおすすめです。
こちらからお取り寄せもできます。↓↓↓
明日はどんな手仕事する?
干し芋は、作るのは簡単なのですが、もっと美味しくできるにはどうしたら良いのか、いろんな方法を試行錯誤しています。
ご紹介した方法でも、十分美味しいのですが、現時点での一番美味しい方法ですので、もっと美味しくできるようになったら、その都度記事を更新して参ります。
あくまでも、料理研究家などではありません。ただのさつまいも好きです。ご了承くださいませ。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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