もっと知りたい「小豆粥」について
小豆粥とは、お米と小豆を炊き込んだお粥のことです。
小豆が入っているので、甘いと思われがちですが、甘い食べ物ではありません。
出来上がりの色から、別名「桜粥」とも言われます。
小豆粥の歴史
平安時代からある「七種粥」として、米、粟、黍(きび)、稗(ひえ)、篁子(みの)、胡麻、小豆を炊いたおかゆがありました。
この「七種粥」が由来となり、「小豆粥」ができたとされます。
ちなみに、この「七種粥」が由来となり、1月7日にいただく「七草粥」にも繋がっているようです。
小豆粥は何のために食べる?食べる理由は?
昔から、赤は魔除けの色とされています。
赤色の豆が、悪霊や不浄を祓ってくれるということから、昔から小豆が食べられており、「小豆粥」が食べられるようになりました。
小豆粥はいつ食べる?
小豆粥は、通年食べられているものですので、いつ食べても問題はないのですが、この日に食べるとよいと言われている日がいくつかあります。
冬至に食べる「冬至粥」
冬至(12月20日頃。毎年日にちが違います)は、1年で1番昼間が短い日となり、死に近い日と言われていました。
その冬至の日の朝に、赤いお豆(小豆)が入ったお粥「小豆粥」を食べ、厄除けをしたとされます。それが「冬至粥」になります。
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小正月に食べる「上元の粥」
平安時代からある「七種粥」に由来し、「小正月」には「小豆粥」をいただきます。
「上元の粥」とは、節供の一つです。
上元といわれる1月15日に「小豆粥」を食べると1年中病気になかからないと言われています。
紀貫之も「土佐日記」(平安時代後期935年編纂)の中で、「15日の小豆粥、是を召し上がれば年中邪気を祓う」と書いているほどです。
もともとは中国で始まった風習ですが、日本でも平安時代から現代まで伝わる風習となっています。
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「冬土用」に食べる「赤」いもののひとつ
土用の期間中は、季節の変化により、体調を崩しやすいということから、その時に食べるとよいといわれてきたものがそれぞれあります。
冬土用の期間中の「未の日」に、「ひ」のつくものか「赤」いものを食べると良いとされてきました。
「赤」いものの1つに小豆があり、「小豆粥」も含まれ、冬土用の「未の日」に「小豆粥」を食べました。
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まだまだある小豆粥を食べるといわれている日
こちらは地域性が強いようです。
◆11月23日
新嘗祭。地域によって、小豆粥を食べるところがあるようです。
◆1月7日
七草が採れない地域では、七草粥ではなく小豆粥を食べる地域もあるようです。
◆1月20日
「二十日正月」と言って、この日にお正月が終わり、小豆粥を食べる地域もあるようです。
【季節の手仕事】土鍋で作る簡単小豆粥のレシピ
《 材料 》
小豆 80g
米 1カップ
塩 小さじ1
《 作り方 》
①米をとぎ、ザルにあげておきます。
②鍋に、よく洗った小豆と浸かるくらいの水を入れ、中火にかけます。
③沸騰したら、中火にして2分。茹で汁を捨てザルにあげます。
➃鍋に、小豆と水2カップを入れ火にかけ、煮立ったら弱火で30分煮ます。
⑤茹で汁と小豆を分けます。
⑥茹で汁と水を合わせて7カップを土鍋に入れて、米を加え30分置きます。
⑦塩と小豆を加えて中火にします。蓋をすると吹きこぼれるので、吹きこぼれそうになったら弱火にし、半開きにして30分炊きます。途中2回ほど、木べらで鍋の底をざっくり混ぜます。
⑧炊き上がったら、蓋をして5分蒸らして出来上がりです。
簡単ではありますが、意外に時間がかかります。朝に作る時などは、ご注意ください。
小豆粥で占い?
「小豆粥」は、「粥占(かゆう)」といって、この炊き上がりでその年の天候や作物の豊凶を占うそうです。
占う方法は、お粥を炊く際に竹筒などに入れて炊き、筒に入った飯粒の量で占います。飯粒の量が多ければその年は豊作、少なければその年は凶作となるそうです。
あくまでも、占いです。良いように捉えましょう。
小豆粥のおすすめの逸品
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明日はどんな手仕事する?
多種多様な食事ができる現代とは違い、遥か昔は食事のレパートリーも多くなかったのでしょう。小豆粥を食べられていた行事がとても多く感じられます。
ただ、それぞれに食べる意味もあり、辿っていくことがとても面白く感じられました。
もちろん、小豆が採れて美味しい時期が秋であることから、昔は秋口からお正月明けなどに集中して食べられていたこともわかります。現在では、小豆の煮えむらなどがないよう、農家さんがタイミングをみて出荷してくださっているとのことなので、その年に採れた小豆は11月下旬頃から販売されるそうです。助かりますね。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が、素敵な1日になりますように。
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